2017/18年のABBフォーミュラE選手権は7月14日、第11戦ニューヨークE-Prixの決勝レースが行われ、ジャン-エリック・ベルニュ(テチーター)が第4シーズンのシリーズチャンピオンに輝いた。レースはルーカス・ディ・グラッシ(アウディスポーツ・アプト・シェフラー)が制している。
第4シーズン最終戦の舞台はアメリカ最大の都市、ニューヨークに設けられた市街地コース。この週末は土曜日、日曜日ともに予選・決勝が行われるダブルヘッダーとして争われる。
シリーズチャンピオン争いは第10戦を終えた時点でベルニュが163点でトップ。2番手にサム・バード(DSヴァージン・レーシング)が140点で続き、このふたりによるチャンピオン争いが焦点となる。
フォーミュラEではポールポジション獲得ドライバーに3ポイント、決勝のファステストラップ獲得ドライバーに1ポイントのボーナスが与えられるため、優勝の25ポイントと合わせ、最大29ポイントを獲得可能だ。
そのためバードはレースウイーク突入前のポイント差である『23』が、第11戦終了時点で『29』以上になるとタイトル獲得の権利を喪失。最終戦を前にベルニュが新チャンピオンに輝くことになる。
バードは2017年に行われたニューヨークE-Prixダブルヘッダーで連勝しており相性はいいと言えるが、2017年大会からはコースレイアウトが変更されており、コース全長が0.3マイル(約0.48キロ)延長され、4つのコーナーが新設されている。この点がバードにどう転ぶかは見どころのひとつとなった。
■予選でベルニュ、ロッテラーがタイム抹消の波乱
決勝前に行われた予選ではベルニュとアンドレ・ロッテラー(テチーター)がライバルを圧倒するタイムを記録し、ポールポジションをかけたスーパーポールへ駒を進めるかと思われたが、規定より早く予選モードの200kWを使用したとしてタイム抹消。2台揃って最後尾スタートとなる波乱が起きる。
またチャンピオンを争うバードも14番手と思うようなペースを発揮できず、チャンピオンを争うふたりがともにポイント圏外からのスタートを切ることとなった。
ポールポジションは今季苦戦を強いられてきたルノー・e.ダムスのセバスチャン・ブエミが獲得。2番手にミッチ・エバンス(パナソニック・ジャガー・レーシング)、3番手にニコラ・プロスト(ルノー・e.ダムス)がつけている。
迎えた第11戦決勝レースには、フリープラクティス2でクラッシュした際に手首を負傷したオリバー・ターベイ(NIOフォーミュラE)を除いた19名が出走した。