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海外レース他 ニュース

投稿日: 2018.07.16 16:49

インディカー第12戦トロント:ミスのない走りでディクソンが王者へ邁進。琢磨は悔しい結果に

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海外レース他 | インディカー第12戦トロント:ミスのない走りでディクソンが王者へ邁進。琢磨は悔しい結果に

 カナダ・トロントで開催されたインディカー・シリーズ第12戦。15日に行われた決勝レースは、ポイントリーダーのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)がミスのない走りを見せ今季3勝目を挙げた。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン)は、表彰台を争うもクラッシュを喫しリタイアとなった。

 雨に見舞われた予選で見事なアタックを見せ、今シーズン4回目のポールポジションを獲得したジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は、スタートから最初のピットストップまでトップを守り続けたものの、リスタートでの加速を焦ってミスを冒した。

第12戦トロントスタート

 メインストレートへと出る最終コーナーでクラッシュを演じたのだ。不幸中の幸いはリタイアを免れたこと。粘りを見せて9位でゴールしたのはさすがだが、後々まで後悔するであろうレースとなった。

 33周目に切られたリスタート。ニューガーデンは彼にプレッシャーをかけ続けていたスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)の影に怯え、最終コーナーの通過スピードを必要以上に上げた。その結果、僅かにラインが膨らみ、タイヤかすを拾ってクラッシュしてしまった。

 照れ隠しもあるのだろう。ニューガーデンは、「なぜ壁にぶつかったのか正直わからない」とコメントしていた。しかし、彼がコース上の埃か、タイヤのかすに乗ってしまったのは間違いない。

 すぐ後ろで一部始終を見ていたディクソンは、「ストレートへ出るコーナーの通過スピードを上げ過ぎ、ラインが膨らんだからタイヤかすを拾ってクラッシュした」と一刀両断していた。

 予選2番手からそのポジションを守っていたディクソンは、相手のミスで楽々トップに立ち、その後は危なげのない走りでゴールまで悠々と走り続けた。

 予選4番手だったウィル・パワーは他車との接触からサスペンションにトラブルを出して後退。ディクソンの後ろの2位でゴールしたのは予選3番手だったシモン・パジェノーだった。

シモン・パジェノー(チーム・ぺンスキー)

 彼はレース終盤にロバート・ウィケンス(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)と競り合い、接触するシーンもあったが2位を守り通した。ただ、ディクソンにアタックすることはついに最後までできなかった。

「もう体力は残っていない。肉体的に厳しいレースで、勝てて嬉しい。滑りやすい路面でのリスタートは難しかったが、トップに立ってからは後続を突き放せた。この調子でポイントを伸ばしていきたい」とディクソンは喜んでいた。

 ニューガーデンに並ぶ今シーズン3勝目。トロントでの3勝目はキャリア通算44勝目。5回目のタイトル獲得がなるかもしれない。そう考えさせる戦いぶりだった。

 アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)は序盤にウィル・パワー(チーム・ペンスキー)に追突し、フロントウイングを壊し、8位でゴール。ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)はブレーキが不調でロックすることが多く、ターン3でクラッシュしたため16位。

 ディクソン以外のポイント上位ドライバーたちは結果が悪く、ポイントリーダーが差を広げることになった。彼のシリーズポイントは464点となり、ニューガーデンとの差は33点から62点まで広がった。ランキング3位のロッシはディクソンとの差が41点から70点に広がった。そしてハンター-レイはディクソンとのポイント差が91点となった。

 今年のレースには3人のカナダ人ドライバーが出場。その中からロバート・ウィケンスが3位に入賞した。ルーキー・シーズンながら3回目の表彰台だ。そして、先週アイオワで優勝したばかりのジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)が4位でゴールした。

パワーとロッシと争う佐藤琢磨

 琢磨は予選7番手から3番手までポジションを上げる好レースを戦っていたが、ニューガーデンと同じく最終コーナーの壁にヒット。サスペンションが壊れてリタイアした。マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・ハータ・オートスポート)の後ろの5番手を走っていた時のことだ。

 ニューガーデンがクラッシュした直後、琢磨はバトルの中でヒンチンチクリフに後方からヒットされ、その辺りからマシンが完璧ではなくなった。パジェノーをスタートでパスし、彼を上回るスピードを見せていただけに2位フィニッシュも可能と思われたが、悔しい結果となった。


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