更新日: 2018.08.27 07:31
琢磨のインディカー150戦目は我慢のレースに「まだまだ若い人には負けない」
インディカー・シリーズ第15戦のゲートウェイは、前戦ポコノの大アクシデントの影響もあって、いささか重い空気もあった。重傷を負ったロバート・ウィケンスについて術後の詳細は伝わらず、それにゲートウェイの天候不順もオマケして、予選日からスッキリしない雰囲気で始まった。
前夜の雨のため路面が乾くまで30分ディレイして始まった最初プラクティスも、小雨まじりでイエローが出て、始まったり中断したり。連続走行する時間が足らず、どのチームもフラストレーションがたまるだけ。
さらにイライラがつのったは佐藤琢磨だろう。
マシンがまったく不安定で、ポジションはほぼ最後尾。後にマシンを確認したら右フロントのダンパーに異常が見つかったという。
このプラクティスの後に雨が落ち、行われるはずだった予選はキャンセル。スターティンググリッドはチャンピオンシップポイント順となり、夜間に90分のプラクティスが設けられることになった。
これはポコノのレースが、予選を優先してプラクティスの走行時間が足りなかった事に教訓を得た結果だと言えよう。
琢磨はまた振り出しに戻ってマシンを煮詰めるような形になったが、もし予選が強行されていれば後方に沈んだ可能性は高いし、ランキングの13番手のグリッドを自動的に手にいれたことは幸いだったかもしれない。
その90分間行われたナイトプラクティスで、琢磨は13番手までポジションを上げた。
「ライバルよりもワンセッション分遅れたような形になってしまいました。ただマシンのダウンフォースがなく、スタビリティが足りないですね。このコースだとオーバーテイクは難しいし、フェニックスの時のように1列のつまらないレースになってしまうでしょう……」と、レースの成り行きを予言する。