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海外レース他 ニュース

投稿日: 2018.10.23 11:50
更新日: 2018.10.24 11:03

重傷負ったモンテイロが、WTCR鈴鹿戦で415日ぶりにレースに帰ってくる。「希望を決して捨てなかった」

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海外レース他 | 重傷負ったモンテイロが、WTCR鈴鹿戦で415日ぶりにレースに帰ってくる。「希望を決して捨てなかった」

 元F1ドライバーで2012年からはホンダのWTCC世界ツーリングカー選手権ワークスドライバーとして活躍したティアゴ・モンテイロ。2017年に起きたテスト中のアクシデントによって頭部と頸部に重いダメージを負ったポルトガルの英雄は、事故後、1年以上に渡って療養を継続してきたが、ついにWTCR世界ツーリングカー・カップの日本ラウンドが行われる鈴鹿サーキットで、415日ぶりにレース復帰を果たすことになった。

 ペドロ・ラミー以来のポルトガル人ドライバーとして2005年にジョーダン、2006年はミッドランドからF1に参戦したモンテイロは、翌2007年からWTCCに活躍の場を移すと、2012年シーズン途中からホンダ・レーシングJASと契約。同年の日本ラウンドの舞台となった鈴鹿サーキットで、ホンダワークスドライバーとしてのWTCCデビューを飾っている。

2012年のWTCC鈴鹿戦でホンダ・シビックWTCCをドライブしたティアゴ・モンテイロ
2012年のWTCC鈴鹿戦でホンダ・シビックWTCCをドライブしたティアゴ・モンテイロ

 そんなモンテイロが不運に見舞われたのは2017年9月のこと。スペイン、カタロニア・サーキットで行われていたシビックWTCCのテスト中に大クラッシュを喫したモンテイロは、骨折等の怪我はなかったものの、頭部を中心に大きなダメージを受け病院に搬送された。

 以後、医師の指示の下で療養生活を送りながら2018年シーズンの復帰参戦を目指したが、当時は動体視力に不安があるとしてレース復帰は見送られた。

 そうしたなかで迎えた今年7月、モンテイロは2019年に本格復帰することを発表するとともに、2018年後半の復帰を示唆。これが10月27~28日に鈴鹿で開催されるWTCR第9戦JVCケンウッド・レース・オブ・ジャパンで実現することとなった。

 実に415日ぶりに実践復帰を果たすモンテイロは「どれから話し始めたらいいのか分からない」と言葉をこぼした後、「かなり惨めに思われるような時間もあったが、絶対にこの日がやってくるという希望を、決して捨てたりはしなかった」と長かった治療期間を振りかえる。

「この1年間、レースに来ては自分がやっているはずのことを他のみんながやっているのを外から見て、気持ちの中では泣きたい想いだった」

「だから鈴鹿戦はかなり感極まると思うよ。何より、復帰戦をホンダのホームコースで迎えるんだ。ここは2012年に、僕が初めてホンダからWTCCに参戦を始めた特別な場所だ。(復帰戦は)療養している間、僕を支え続けてきてくれたホンダや担当医、家族、友人、ファンのみんなへの、最高の形での恩返しになると思う」

 まもなく迎えるレース・オブ・ジャパンに向けて「今回はターゲットを設定せず、とにかく楽しみながら無理のないペースで自分の走りに徹する。そして、来年の本格復帰につなげるつもりだ」と語ったモンテイロ。WTCR鈴鹿ラウンドでは、久々に世界最高峰のツーリングカーシリーズに戻ってくるベテランが駆るホンダ・シビックの走りはもちろん、その表情にも注目したいところだ。

ティアゴ・モンテイロが搭乗予定のシビック・タイプR TCR
ティアゴ・モンテイロが搭乗予定のホンダ・シビック・タイプR TCR


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