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海外レース他 ニュース

投稿日: 2018.10.24 16:29
更新日: 2018.10.24 16:30

TCR EU最終戦:4人の王者争いはクプラに軍配。ミケル・アズコナが初王座獲得

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海外レース他 | TCR EU最終戦:4人の王者争いはクプラに軍配。ミケル・アズコナが初王座獲得

 10月20~21日にスペイン・バルセロナで最終戦を迎えた旧TCR系シリーズ最高峰TCRヨーロッパは、4人のドライバーがタイトル争いを繰り広げる文字どおりの天王山に。その攻防を制したのはセアト・クプラTCRを駆る地元スペインのミケル・アズコナで、シリーズ初年度で見事に自身初のヨーロッパ・チャンピオンを獲得した。

 シリーズランキング首位を行くアズコナに対し、第6戦モンツァで連勝を飾り一気に選手権2位に浮上してきたTCRインターナショナル王者のジャン-カール・ベルネイ(アウディRS3 LMS)を筆頭に、“強豪”ターゲット・コンペティションのドゥサン・ボルコビッチ(ヒュンダイi30 N TCR)、KCMGのアッティラ・タッシ(FK8ホンダ・シビック・タイプR)ら4人がタイトルコンテンダーとなった。

 その4名の勝負に加え、バルセロナのグリッドにはTCRドイツのフロントランナー、マイク・ハーダー(FK8ホンダ・シビック・タイプR/KCMG)や、BTCCイギリス・ツーリングカー選手権でスバル・レヴォーグGTをドライブする2017年チャンピオンのアシュリー・サットン(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR/ウエスト・コースト・レーシング)、そしてWTCR世界ツーリングカー・カップのレギュラー勢でもあるノルベルト・ミケリス(ヒュンダイi30 N TCR/M1RA)、ナサニエル・バートン(アウディRS3 LMS/コム・トゥ・ユー・レーシング)など、シリーズ争いの行方に大きな影響を及ぼしそうな強力なゲスト勢がそろった。

 また、ここまでの3戦で記録した総合ラップタイムを勘案して新たなBoP(性能調整)も発動し、アウディRS3 LMSが50kg、ヒュンダイi30 N TCRが40kg、セアト・クプラTCRが20kg、そしてフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRが10kgのウエイトを搭載。対してスバルWRX STIが30kg、FK8ホンダ・シビック・タイプRとプジョー308TCRが20kgの軽減措置を受けた。

 その影響が如実に現れたのが予選セッションで、フロントロウは軽量化による恩恵を活かしたKCMGの2台のシビックが独占。ポールシッターのタッシが5点、TCRドイツ3連覇のジョシュ・ファイルズが4点を加算し、タッシはセカンドロウに並んだアズコナ、ボルコビッチに対しわずかにポイントリードを削ることに成功した。

 5番手、6番手にはミケリス、サットンの実力者が並ぶ一方、コンテンダーのひとりであるチームWRT、アウディスポーツ・レパード・ルクオイルのベルネイはBoPに苦しみQ2進出を逃し、13番手からのタイトル争いを強いられることとなった。

 迎えたレース1のオープニングラップは、KCMGの2台がポジションキープで1コーナーへ飛び込むと、その背後ではボルコビッチがアズコナをオフラインに押しやり3番手に浮上。後方ベルネイも見事なジャンプアップで9番手まで上げて高速ターン3へと続く展開に。

 その後、2番手ファイルズはチームメイトの勝利をアシストするべく3番手のヒュンダイを抑え込む仕事を見せるが、終盤に左フロントタイヤに異常を抱えてペースダウン。9周目の1コーナーでボルコビッチにパスされると一気に9番手までドロップしてピットへと戻り、そのままリタイアを余儀なくされた。

■KCMGがチームタイトルを獲得

バラストを降ろしたFK8ホンダ・シビック・タイプRのアッティラ・タッシ、ジョシュ・ファイルズのKCMGがR1のフロントロウを占拠
チームメイトのために2番手を堅守したいファイルズだったが、左フロントタイヤが酷使に耐え切れず
WTCRで活躍するノルベルト・ミケリスも、スポット参戦で3位表彰台を獲得した
前戦のペナルティでランク3位に沈んだドゥサン・ボルコビッチはR1で2位と望みを繋いだのだが……


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