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海外レース他 ニュース

投稿日: 2018.11.09 14:05
更新日: 2018.11.09 14:07

ブラジルストックカー第11戦、2014年以来の戴冠目指したバリチェロがリタイアで王座獲得権失う

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海外レース他 | ブラジルストックカー第11戦、2014年以来の戴冠目指したバリチェロがリタイアで王座獲得権失う

 2018年シーズンも残すは2戦となった南米ブラジルの人気シリーズ、SCBストックカー・ブラジルは11月3~4日に第11戦が行われ、レース1ではシェルVパワー・レーシングに所属する元F1ドライバーのリカルド・ゾンタが今季2勝目をマーク。続くレース2ではマックス・ウィルソン(ユーロファーマRC)が勝利し、今季からレギュラー参戦するネルソン・ピケJr.(フルタイム・バッサーニ)が2位に入り初表彰台を獲得。前戦でタイトルへの望みを繋いだルーベンス・バリチェロ(フルタイム・スポーツ)はリタイアに終わり、2014年以来の王座奪還はならなかった。

 今季シーズン中盤に高額賞金の掛かる“ミリオン・レース”の会場ともなったブラジル中西部の都市ゴイアニアは、この第11戦ではインフィールド区間を使用するテクニカルレイアウトでの1戦に。

 現チャンピオンで今季もタイトル争いを展開するチコ・セラの息子、ダニエル・セラ(ユーロファーマRC)が予選ポールポジションを獲得し、ライバルとなる強豪シムドの2016年王者フェリペ・フラーガを従えて進んだレースは、序盤のうちは静かな展開に終始。

 数字上は王座獲得の権利が残り、このふたりを追うバリチェロは予選13番手と追い込まれながらも抜群のスタートを決め、オープニングで7番手にまで浮上してくる。

 WEC世界耐久選手権レギュラーでもあるセラが隊列を引っ張り、フラーガ、ゾンタ、ディエゴ・ヌネス(フルタイム・バッサーニ)で形成された先頭集団は、5周目にSNSのファン投票上位者6名に与えられるオーバーテイクボタン“ファン・プッシュ”を使用したゾンタがフラーガを仕留めて2番手に浮上。そのままの勢いで首位のセラにプレッシャーをかけていく。

 14周目にはマシントラブルのため、今季ルーキーイヤーながら4勝を挙げているルーカス・ディ・グラッシ(HEROモータースポーツ)がピットエントリーでストップすると、その翌周から上位勢がルーティンピットへ。

 先陣を切って飛び込んだセラに対し後続はステイの戦略を採り、ゾンタ、フラーガに続き、なんと3番手にはピケJr.を攻略したバリチェロが上がってくる。

 続く16周目にゾンタ、17周目にフラーガが義務ピットへ向かうと、両者ともに戦略が完璧に機能し、フラーガはセラの前でコースイン。ゾンタはヌネスを抑えて首位浮上に成功する。

 そのままレースは20周を過ぎ終盤へと突入すると、ゾンタ、ヌネス、フラーガ、セラ、そしてガブリエル・カサグランデ(ボーゲル・モータースポーツ)のトップ5が形成。そのなかで25周目にセラが動くと、フラーガとのバトルを制し3番手へ。しかし2016年王者vs2017年王者のバトルはこの後フィニッシュラインまで続き、両者は何度もポジションを入れ替える壮絶なレースを披露した。

R1ポールポジションは王者ダニエル・セラ。そのフロントロウには選手権ライバルのフェリペ・フラーガが並ぶ
コース上での”FAN PUSH”使用とピット戦略がピタリとハマったリカルド・ゾンタが快走を見せた
R1終盤に激しい攻防を披露したタイトル候補のふたりは、フラーガ(右)に軍配で最後の表彰台を獲得
優勝のゾンタ、3位のフラーガに並び、2位のディエゴ・ヌネス(左)もうれしい初表彰台となった


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