1月12日にABBフォーミュラE選手権第2戦マラケシュE-Prixが行われ、ジェローム・ダンブロシオ(マヒンドラ・レーシング)がシーズン2のメキシコ戦以来となるフォーミュラE3勝目を挙げた。
観光地としても有名なモロッコ中央部の都市マラケシュで行われるフォーミュラEシーズン5の第2戦。ウォールに囲まれた全長2.97kmのコースで45分+1周の決勝レースがスタートした。
ポールポジションからスタートしたサム・バード(エンビジョン・ヴァージン・レーシング)は、2番手のジャン-エリック・ベルニュ(DSテチーター)に強引にインを差され両車は接触。
バードはトップをキープするも、ベルニュはスピンを喫し19番手まで大きく後退。3番手スタートだったニッサン・e.ダムスのセバスチャン・ブエミも、その煽りを受けて13番手まで落ちてしまう
3番手に浮上したのは開幕戦のウイナー、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(BMW i・アンドレッティ・モータースポーツ)。さらに前を走るチームメイトのアレクサンダー・シムズを第3ターンで交わし2番手にアップする。
マラケシュE-Prixでは、アタックモードアクティベーションゾーンが第3ターンのアウト側に設置され、アタックモードは2回の使用が義務付けられている。
まずは7周目に18番手のマキシミリアン・ギュンター(GEOXドラゴン)が使用し、15番手までポジションをアップ。9番手のダニエル・アプト(アウディ・スポート・アプト・シェフラー)もアタックモードを使用し上位を狙う。
バードはトップをキープするも6番手のジェローム・ダンブロシオ(マヒンドラ・レーシング)まで僅差で続いていく。30分手前となる11周目にダ・コスタが仕掛け、バードと接触しながらトップに浮上。さらにシムズもバードを交わし、BMWがワンツー体制に。
ペースの上がらないバードが蓋となり後続を引き離していくBMW勢。その2台を追いかけるのは、ヴァージン勢を交わしたダンブロシオ。さらにアタックモードを使いポジションをアップしたルーカス・ディ・グラッシ(アウディスポーツ・アプト・シェフラー)だ。
残り19分を切るとダ・コスタ、シムズがアタックモードを使用して盤石の体制を築く。
後ろのロビン・フラインス(エンビジョン・ヴァージン・レーシング)とバードにアタックモードを使用された3番手のダンブロシオは、残り12分でようやく1回目のアタックモードを使いポジションをキープする。
順調にトップを走行していたダ・コスタだったが、残り9分にBMWアンドレッティにはまさかの事態が発生。
ストレートでダ・コスタに迫ったシムズがアウト側から並びかけ2台はサイド・バイ・サイドに。両車はタイヤをロックしながらターン7へと向かい、ダ・コスタはシムズと接触。曲がり切れずウォールにヒットし、開幕2連勝を目前にまさかのリタイアとなってしまった。
一方のシムズもコースオフを喫し、トップにはダンブロシオが浮上。フラインス、バードにも抜かれ4番手に後退してしまう。ここでダ・コスタのマシンを撤去するためセーフティカーが導入。