テキサス州サーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催されたインディカー・シリーズの合同テスト。好調をみせるルーキーのコルトン・ハータ(ハーディング・スタインブレナー・レーシング)が総合トップで2日間の走行を終えた。
初日からタイムが伸び悩んでいた佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、セッション4回目で13番手までタイムを更新した。
NTTが新たにタイトルスポンサーとなったインディカー。シリーズは、開幕前にエントリー全車を集めての合同テストを行った。
過去3シーズンはアリゾナ州フェニックスの1マイルオーバルがその舞台とされていたが、今年はテキサス州オースティンに移った。フェニックスはカレンダーから外れ、新たにスケジュールに組み入れられ、第2戦にスケジュールされたサーキット・オブ・ジ・アメリカズが代わりに採用された。
2日間のテストは、両日とも2回のプラクティスが行われた。走れる総時間数は11時間と長い。タイヤはファイアストンのプライマリー(ハード・コンパウンド)のみが、ベテラン勢には8セット、ルーキーたちには9セット供給された。
午前中の走行開始時の気温が10度程度と、想定外の寒さとなった2日間だったが、全セッションの全走行時間帯がドライコンディションに恵まれ、集まった25台のインディカーは全長3.41マイルのコースを合計2,367ラップも周回。トータル走行距離は8,000マイルを越えた。
昨年度チャンピオンで、通算5回のタイトル獲得を誇るスコット・ディクソンを擁するチップ・ガナッシ・レーシングは、ディクソンのチームメイトに今年はルーキーのフェリックス・ローゼンクヴィストを起用している。
チーム・ペンスキーは3人のチャンピオン、ウィル・パワー、シモン・パジェノー、ジョセフ・ニューガーデンのレギュラー勢に加え、インディカーGPとインディ500に出場予定のエリオ・カストロネベスも今回のテストにエントリーし、より多くの情報収拾に努めた。
アンドレッティ・オートスポートは、2012チャンピオンのライアン・ハンター-レイ、昨年3勝を挙げてタイトルを争ったアレクサンダー・ロッシ、ザック・ビーチとマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・ハータ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)の4カー体制。彼らは更に、シボレーからホンダにエンジンをスイッチし、ルーキーのコルトン・ハータを走らせるハーディング・スタインブレナー・レーシングとは技術的な協力関係を結んでもいる。
これら三強に続くのがグラハム・レイホールと佐藤琢磨のコンビ2シーズン目を迎えるレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング、ジェイムズ・ヒンチクリフの新チームメイトにF1からマーカス・エリクソンを迎え入れたアロウ・シュミット・ピーターソン・モータースポーツ、チャンプカーで4度タイトルを獲得しているセバスチャン・ブルデー(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・バッサー・サリバン)とルーキーのサンティーノ・フェルッチを起用するデイル・コイン・レーシングだ。シュミット・ピーターソン・モータースポーツはマイヤー・シャンク・レーシングとのジョイントでジャック・ハーベイも10戦だけ走らせる。