インディカー・シリーズ開幕戦では、マシントラブルに泣いたレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLLR)の佐藤琢磨。せっかくの8位入賞をフイにしてしまい、その悪い流れを早く断ち切って今季初入賞をしたいところだ。
第3戦はサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)での初開催。F1サーキットとして完成したこの場所で、インディカーはどんなレースを展開するのだろうか。2月にはここで2日間の合同テストも行われており、もうコースの習熟に関しては問題もないだろう。
ただ琢磨とRLLRのチームは、テストで安定した速さを見つけ出せていなかっただけに、金曜日のプラクティスが消化されるまで、不安もあったはずだ。FP1では19番手発進、FP2ではレッドタイヤで8番手のタイムを出すほどには仕上がってきた。
FP1はコルトン・ハータのエンジンブローで赤旗となりコースが汚れたためで、周回数もわずか6周だ。
土曜日のFP3では雨予報もあったが、ドライでのプラクティスになり、13番手に終わる。
マシンセッティングは一進一退という感じだったが、予選ではペースが復調している様子が伺えた。グループ2で予選を迎えた琢磨は最初のブラックタイヤでのアタックで12台中3番手のタイムをマークして戻ってきた。
その後、レッドタイヤに履き替えて、もう一度タイムアタックに出て、1分46秒台をマークして5番手で通過したと思った矢先、トニ-・カナーンがターン19でスピンし赤旗が出されていた。
琢磨があと10秒早くタイムをマークしていたら、無事に通過出来たものの、ベストのタイムは赤旗で無効となり、またもやQ1不通過となってしまった。
「ほんのちょっと早くタイムを出せていたら、Q2に行けたんですけどね。少し変えたセッティングでマシンが微妙な動きをしていたので攻めきれなかった」と言う琢磨。
14番手というグリッドは不本意だろうが、すぐにレースに向けて頭を切り替えていた。
「もうブラックタイヤで行くことに決めました。レッドでもブラックでもタイヤのデグラデーションがひどいので、そこをどう組み立てて考えるかですね。3回のピットストップがセオリーみたいですが、4回にするのかどうか……。もうちょっとデータを見て考えて見ます」
日曜日の朝のウォームアップは設けられなかったので、セッティングの確認は出来ずにいきなりぶっつけ本番のレースとなった。