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投稿日: 2019.04.24 21:55
更新日: 2019.04.24 21:57

DTM開幕直前! アウディチーム発表会&ファクトリーを連続訪問(1)まるでイリュージョンなWRT編

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Blog | DTM開幕直前! アウディチーム発表会&ファクトリーを連続訪問(1)まるでイリュージョンなWRT編

 いよいよ5月3〜5日に開幕するDTMドイツ・ツーリングカー選手権。その開幕を前に、ドイツはミュンヘン在住のモータースポーツライター・池ノ内みどりが、アウディRS5 DTMで参戦するチームの発表会をぜ〜んぶ取材しました。その様子をお届けしましょう。日本では近年、チーム単位での参戦体制発表会はあまり多くはなく、ファン向けイベントも兼ねていることも多いですが、ヨーロッパの発表会はどんな雰囲気なのでしょうか……!? ファクトリーを見せてくれるチームもあり、その様子はやはり日本とは違う様子。まず1チームめは、今季からDTMに参戦する名門、ベルギーのWレーシングチーム(WRT)からどうぞ!

* * * * *

■第1回 WRT編。多岐に渡って活動する名門はスーパーGTにも興味……!?

 今季からDTMにはワークス体制ではないカスタマーレーシングチームとしてWRTが加わり、アウディを使用するのは4チームになります。DTMの活動プレゼンテーションは各チームごとに行われ、そのひとつ目となったのが、新たにDTMに参入するWRT(Wレーシングチーム)です。フランス国境に近い、南ベルギーに本拠地を置くWRT。私の住むミュンヘンから愛車を走らせること片道800km以上! 着いた頃にはさすがにぐったりしました。

 今年はチーム創立10周年を迎えるとあり、多くのゲストを招いてのセレブレーションです。これは来場者が来る前に撮影された写真ですが、WRTの今年活動する全マシンの集合写真は圧巻です!

 本番のセレモニーが開始される前に、招待メディア関係者は別室で2時間前に集合。DTMに初参入ということで、ものものしい記者発表会を予想していたのですが、ドリンク片手にドライバーやチーム関係者と自由なおしゃべりタイムで、リラックスモードにホッとしました。

 WRTのDTMプロジェクトのチームディレクターを務めるのは、なんとF1のフェラーリで1993~95年にゲルハルト・ベルガーの担当エンジニアだったマウリチオ・レスキュッタ氏! とても物腰やわらかで、ステキなジェントルマンでした。

 ところでWRTは、スーパーGT GT300クラスにアウディR8 LMSで参戦するAudi Team Hitotsuyamaとコラボレーションもしています。

 今年はドイツと日本の両国でDTMとGT500で初交流戦が行われますが、レスキュッタ氏に将来の展望を聞いてみたところ「Audi Team Hitotsuyamaと組んでGT500クラスに参戦する可能性はゼロではないだろうね」といううれしいお言葉にビックリ!「もしもスーパーGTにシリーズ参戦が叶うならば、ロジスティクスやコスト面でも、日本にも拠点やサポートチームがあった方が良いからね」と将来が楽しみな様子でした。

 こちらはワークショップ。ふだんメカニックらが忙しく作業されている本来のワークショップはすっかり片付けられ、DJがノリノリでクラブミュージックを流し、照明もムーディーな感じになってすっかりクラブ風です。スポンサー関係ではややお年を召したゲストも数多くいらっしゃったのですが、音楽にカラダをゆだねて楽しそうにされていました。

■真っ赤に染まる発表会はイリュージョン……!?

 1時間ほどの歓談タイムの後は、隣の体育館のように広いファクトリーに全員が移動して、ついに今季のモータースポーツ活動の発表会の始まりです。トム・クリステンセンが司会者として登場し、面白トークで会場を沸かせました。WRTとアウディのチームカラーの真っ赤に染まる会場は、まるでイリュージョンのショーかと思うようなゴージャスさです。

 今年でチーム創立10周年を迎えるWRTの発表会では、DTMを運営するITR e.V代表のゲルハルト・ベルガーやアウディスポーツのディータ・ガス代表ら、各界の超名人からのお祝いメッセージがスクリーンに映し出された後、ベルギーでは盛んでプロドライバーも楽しく参加することでも有名なフォルクスワーゲン・ファンカップから始まり、TCR、WTCRやGT3の活動とマシン、それぞれのマシンとチームクルーの紹介を経て、最後に待ちに待ったDTMマシンの発表になりました。まだその時点ではDTMマシンはドイツのアウディスポーツで製作中とのことでしたので、この日のためにわざわざテスト車両をアウディから借りてカラーリングを施したそうです。

 WRTはヨーロッパ屈指のビッグプライベートチーム。5つのカテゴリに参戦しているので、まるで宝塚歌劇団のようにそれぞれが組み分けされています。秋のスーパーGTとの交流戦を見越してか、DTM部隊の中に日本語を流暢に話すメカニックの男性がおられてものすごくビックリしました。山口県や、滋賀県の童夢のファクトリーで働いた経験があるのだとか。今年のDTMの取材は彼のおかげで楽しみになりそうです!

 WRTはDTMでの2台体制を目指しているのですが、この発表会では南アフリカ出身のジョナサン・アバーディンのみが発表されました。4月15日から開催されているDTMの合同テストにはピエトロ・フィッティパルディがWRTのマシンをドライブし、そのままシートを獲得しました。ジョナサンの父は、90年代にアウディとポルシェのワークスドライバーとして活躍したクリス・アバーディン。ジョナサンは長男なのだそう。去年はヨーロピアンF3に参戦していたジョナサンはいつもDTMに帯同していただけに身近な存在で、DTMにはF3出身のドライバーも多く参戦しますので、先輩のアドバイスには困らないでしょうね。

 というわけで、第1回目はここまで。ベルギーといえばフライドポテトの発祥地とされるだけにみんな大好きな国民的スナック。会場でも揚げたてのおいしい『フリッツ』が振る舞われましたが、おねえさんが持って来てくれるたびに一瞬でなくなる争奪戦でした(笑)。私もなんとかおひとつ頂けて満足でした!


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