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投稿日: 2019.05.01 00:37
更新日: 2019.05.01 00:41

DTM開幕直前! アウディチーム発表会&ファクトリーを連続訪問(3)創立20周年のフェニックス・レーシング

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Blog | DTM開幕直前! アウディチーム発表会&ファクトリーを連続訪問(3)創立20周年のフェニックス・レーシング

 いよいよ5月3〜5日に開幕するDTMドイツ・ツーリングカー選手権。その開幕を前に、ドイツはミュンヘン在住のモータースポーツライター・池ノ内みどりが、アウディRS5 DTMで参戦するチームの発表会をぜ〜んぶ取材しましたので、その様子をお届けしましょう。日本では近年、チーム単位での参戦体制発表会はあまり多くはなく、ファン向けイベントも兼ねていることも多いですが、ヨーロッパの発表会はどんな雰囲気なのでしょうか……!? 3チームめは、ニュルブルクリンクそばにファクトリーを構えるフェニックス・レーシングです。

* * * * *

■第3回 交流戦は絶対出たい! ロイック・デュバル所属のフェニックス

 3チームめのアウディDTMファクトリー訪問は、フェニックス・レーシングです。

 全DTMチームのなかで唯一ニュルブルクリンクそばにファクトリーを構えているチームです。ノルドシュライフェの終盤には、長い長いバックストレートの『ドッティンガーホーエ』がありますが、それと並行する国道258号線ぞいにファクトリーがあり、サーキットへと向かう途中には外観が目に入ります。創立当初は一面に畑が広がるなかにポツンと建っていたそうですが、現在はタイヤメーカーや自動車メーカー、そして強豪チームの立派なファクトリーが並んでいます。

 そんなフェニックス・レーシングのファクトリーですが、エントランスを入ると数多くのトロフィーとともに、数多くの絵画が目に入ります。長年友人関係にある芸術家、ホルスト・ブロージーさんの作品で、フェニックスのレーシングカーやチームクルーがモチーフとなっているそう。これはかなり目を引きます。

 フェニックス・レーシングはコルベットでのFIA GT1選手権参戦や、オペルワークスとしてのDTM参戦を経て、近年はアウディのワークスチームとしてDTMやGT3レースで活躍。ヨーロッパ屈指の強豪チームへと成長しており、今年で創立20周年を迎えるそうです。

 エントランスを上がって会議室に通されると、ウエルカムドリンクやカナッペをご用意いただいていました。

 DTMでは日本でもお馴染みのロイック・デュバルが所属していますが、11月に開催される富士での交流戦が楽しみでならないようです。しかし、どのチームの誰が交流戦に出られるかは未定だそう。ロイックは2017年にスーパーGTもてぎで行われたクラス1のデモ走行の時のように、「アウディに直訴して立候補する!」と張り切っていますよ。もしもロイックが選ばれたら、フェニックスのチームメンバーを東京の街に連れていく予定になっているそうです。

 ロイックのチームメイトでベテランのマイク・ロッケンフェラーは、世界中でさまざまなレースの経験がありますが、実は日本にはまだ一度も行ったことがないのだとか。ロイックやブノワ・トレルイエやアンドレ・ロッテラー、大先輩のトム・クリステンセンら、アウディの先輩たちから日本のファンやモータースポーツへの熱い応援を聞いているだけに、「日本のファンの皆さんに会えるのを心から楽しみにしている」のだそうです。

■新人はまずは掃除から。20年変わらぬ伝統

 こちらがフェニックス・レーシングのファクトリー。入ると右手にDTM班、左手にGT班とそれぞれ作業場が分かれています。両方のカテゴリーごとにエンジニアルームも分かれていて、それぞれがガラス張りでお互いの作業が分かるように設計したそうです。

 この発表会の際はDTM班の皆さんはアウディスポーツに出張して、ニューマシンを作成中だったそう。そのため物置と化していましたが、工具も床もピッカピカ! 新人がメカニックとして研修に入ると、まずは先輩から工具の掃除と整理整頓、そしてファクトリーの掃除を徹底的に習うそうです。これは創立から20年間変わらず、このファクトリーができた当初から毎日いつもきれいに保っているのだそうです。

 作業工程はメカニックがそれぞれ一目で分かるようにカテゴリごとにエンジニアが作成して掲示されています。

 DTMファクトリーの奥にはシミュレータールームがありました。以前にクラッシュしたアウディR8 LMSを改造して作ったそうなので、何から何まで実車と同じだそうです。

 GTカー部門ではちょうどニュルブルクリンク24時間用のR8 LMSやGT4シリーズ用のマシンが整備中でした。

 パーツ類もひと目で誰もが分かるように、きれいに整理整頓がされていて、見ていてとても気持ちが良いです。

 オイルのシミひとつなく、すみずみまで掃除がいき届いたファクトリーに、マシンや工具類への強いリスペクトが感じられました。レース後で汚れた状態で置かれた状態のパーツさえもひとつもなく、すべてピカピカに磨かれて定位置に並んでいました。

 ファクトリー見学の後は、ニュルブルク城近くのレストランへ移動しての食事会です。チームヒストリーの紹介の動画を上映した後、エルンスト・モザー代表の今季の意気込み等を聞き、ドライバーやチーム関係者、メディア関係者の楽しい懇談の場となりました。GT3やGT4をドライブする新ジュニアドライバーのメンバー発表などもありました。

 最後はカレンダーやミニカーのお土産を頂いて帰宅。「カレンダーはできればトイレ以外に飾って欲しいね(笑)!」とモザー代表。

 さて、ロイックは日本へ行くDTMのアウディメンバーに選ばれるのでしょうか!?


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