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海外レース他 ニュース

投稿日: 2019.05.28 20:15
更新日: 2019.05.28 20:16

ユーロフォーミュラ・オープン第3大会で日本勢連勝。レース1は佐藤万璃音、レース2は角田裕毅が制す

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海外レース他 | ユーロフォーミュラ・オープン第3大会で日本勢連勝。レース1は佐藤万璃音、レース2は角田裕毅が制す

 連日の好天に恵まれたドイツ・ホッケンハイムリンクで2019年5月24~26日、ユーロフォーミュラ・オープン(EFO)の第3大会が6チーム/16台の参加により実施され、佐藤万璃音(モトパーク)がレース1でシーズン2勝目を達成。ホンダ育成でレッドブル・ジュニアの角田裕毅(モトパーク)もレース2で優勝を飾り、2戦連続で表彰台中央に日の丸が掲げられた。

 なお、佐藤はレース2で2位、角田はレース1で4位、名取鉄平(カーリン)はレース1で11位、レース2で8位だった。

■佐藤万璃音、「得意じゃない」ホッケンハイムでシーズン2勝目

「ホッケンハイムリンクは得意じゃない」と佐藤。金曜日の練習走行1回目は10番手、同2回目は13番手、同3回目はほぼ新品タイヤを履いたにもかかわらず9番手。しかし、不振の原因は彼のコースに対する苦手意識ではなかった。

 第3コーナーを立ち上がり緩い左コーナーを抜けてヘアピンへ進入、ヘアピンを立ち上がってメルセデス・カーブを挟みモービル1カーブへ至る高速区間のセクター2で、佐藤はライバルより終始コンマ6~7秒は遅かった。クルマに問題があるのは明らかだった。

「シフトアップのたびに前を走るクルマに置いて行かれた。程良いトゥ(スリップストリーム)を使えてもまったく足りなかった。原因はエンジンにあるとほぼ確信した」と佐藤。

 チームにはスペア・エンジンが1基用意されていた。その個体は新たに組み上げられたものではなく、走行距離を重ねていて万全の状態ではなかったものの、背に腹は代えられず練習走行直後に佐藤とチームは載せ替えを決断していた。

佐藤万璃音(モトパーク)
佐藤万璃音(モトパーク)

 これが功を奏したか、翌土曜日の予選1回目で佐藤は初めてのポールポジションを獲得。決勝でも素晴らしいスタートを決め、2番手以降を寄せ付けることなく今季2勝目をポール・トゥ・ウイン、加えてファステストラップ獲得という完璧な形で締めくくった。

「クルマはギア比など先行逃げ切り型に仕上げていたので、スタートで前に出られたら抜き返せない恐れもあった。僕は左前後だけ新品タイヤを履き、後ろのジャック(ドゥーハン)は新品タイヤ4本を履いていたから意外と食らいつかれた」

レース1で優勝した佐藤万璃音(モトパーク)
レース1で優勝した佐藤万璃音(モトパーク)

「リアム(ローソン)が追ってきたのは知っていた。レース終盤に後ろで白煙が上がり、何かがあったとは思ったけれど、それがリアムのスピンとは知らなかった」

 日曜日の予選2回目もポールポジションを獲得した佐藤。もっとも、中古タイヤから新品タイヤへの交換するピットストップの際、リヤサスペンションのロールバー調整に時間を要して、実質的なタイムアタックは1~2周しかなかった。「少し冷や汗だった」と佐藤は語った。

 決勝レース2では、ふたたびポール・トゥ・ウインを狙い、まずまずのスタートで先頭を守った。しかし、2周目のヘアピンで角田に、3周目のヘアピンでローソンに、あっさりと順位を明け渡した。最終的に角田に続く2位を手にしたとは言え、あの場面ではいったい何があったのか?

「自分の走りに集中し、前だけを見て走ろうと決めていた。スタートは悪くなかったけど、後ろを突き放すまでには至らず、気が付いたら角田に横へ並ばれていた」と佐藤。

「リアムにも抜かれたけど、あれはここで競り合って角田の独走を許すより、ローソンを前へ行かせてレース後半勝負と頭を切り替えたから。結果的にローソンは自滅したけど、それがなくても抜けた。ただし、良い仕事をした角田には届かなかった」

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