5月25〜26日の週末にドイツ・ホッケンハイムで開催された2019年TCRヨーロッパ・シリーズの第2戦は、レース1でポール・トゥ・ウインを飾ったジョシュ・ファイルズ(ヒュンダイi30 N TCR)が選手権首位に浮上。レース2は開幕勝者のジュリアン・ブリシュ(プジョー308 TCR)が今季2勝目を挙げ、2位に入ったオーレリアン・コンテ(プジョー308 TCR)とともにプジョーがワン・ツーを決めている。
このシリーズに5台のマシンを投入する強豪ターゲット・コンペティションは、かつてTCRドイツ・シリーズでともに連覇を飾ったファイルズをふたたび呼び戻し、最速モデルのひとつであるヒュンダイi30 N TCRを走らせている。
しかしチャンピオンシップ第2戦となったドイツ・ラウンドでは、練習走行からセダンボディの空力特性を活かしたアウディRS3 LMS勢が速さをみせ、チームWRTのサンティアゴ・ウルティアがFP1、FP2と連続で最速を記録する。
迎えた予選でも、その時点で選手権首位に立っていたComtoyou Racingのジル・マグナス(アウディRS3 LMS)が最前列を確保するかと思われたが、Q2終盤にターン13でわずかにミスを犯して2番手タイムに終わり、ファイルズが0.010秒差で今季初ポールを奪取。
セカンドロウには今季M1RAからフル参戦のルカ・エングストラー(ヒュンダイi30 N TCR)が続き、マシンを分けるチームWRTのもう1台、マキシム・ポティ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)のトップ4グリッドとなった。
そのまま土曜午後にスタートを迎えたレース1は、ポールシッターのファイルズが好スタートを切ったのと対照的に2番手マグナスが失速。彼のアウディはエングストラー、ポティの背後4番手にまでドロップしてしまう。
さらに後方では、開幕戦ハンガリーのレース2で勝利を挙げているブリシュのプジョーがジャンプアップを見せ、10番グリッドからオープニングラップのコントロールライン通過時点で5番手にまで躍進。
同じくプジョーに乗るライバル、6番グリッドのコンテも2周目にマグナスのアウディを仕留め、JSBコンペティション、DGスポーツ・コンペティション2台のプジョーが力強いレース運びをみせる。
するとターン2出口でそのコンテのインを伺った今季初参戦の初代TCR UK王者ダン・ロイド(FK8ホンダ・シビック・タイプR TCR)がバトルから接触、ロイドはマシンダメージによりこのレース最初のリタイアとなってしまう。