23日、インディカー・シリーズ第10戦ロードアメリカの決勝レースが行われ、2番手スタートのアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)がレースを制圧し、今シーズン2勝目を挙げた。
シリーズ第10戦はウィスコンシン州のロードアメリカ。全長が4.014マイルとアメリカのサーキットとしては長く、森の中のアップダウンに富むヨーロッパ的な雰囲気を醸し出しているコースはドライバーたちにも、そしてファンの間でも人気が高い。
ポールポジションを獲得したのは、ルーキーのコルトン・ハータ(ハーディング・スタインブレナー・レーシング)だった。
デビュー3戦目となるサーキット・オブ・ジ・アメリカスで行われた第2戦で早々に初優勝を飾った彼が、初PPもデビュー11戦目となるロードアメリカで記録した。18歳と359日でインディーカー最年少のウイナーとなった彼は、19歳と53日で最年少PPウイナーともなった。どちらもレイホール二世のグラハムの記録を塗り替えたのことだ。
現在のインディカーで最速の呼び声高いアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)を打ち破ってのポール獲得を果たしたハータ。これはもう見事と言う他なかった。
今回はチーム・ペンスキーのジョセフ・ニューガーデンとウィル・パワーも、「あのふたりのペースには敵わなかった。特に、PPを獲得した若いハータのパフォーマンスは本当に素晴らしい」と脱帽していたほどだ。ハータ二世の今後の成長ぶりにはおおいに期待したい。
フロントロウはホンダ勢のアンドレッティ系ドライバーたちが獲得。昨年のロードアメリカでポール・トゥ・ウインを飾っている2017年シリーズチャンピオンのニューガーデンが予選3番手。
2016年のロードアメリカ優勝者で、2014年シリーズチャンピオンのパワーが予選4番手だった。
相変わらずシボレー勢はペンスキー頼み。そして、シモン・パジェノーのロードコースでのパフォーマンスもまだ本来のものに戻っておらず、予選ではQ1通過もできずの16番手だった。
三段階の予選のファイナルに進んだのは、上記の4人とレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのドライバーふたり。佐藤琢磨とグラハム・レイホールだ。
プラクティス3まではマシンが決まらずに苦しんでいた彼らだったが、予選に向けた細かなセッティング調整でマシンのパフォーマンスが良くなり、レイホールが予選5番手、琢磨が予選6番手となった。
プラクティスでずっと好調だったライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)がQ1で敗退したのは意外だった。コンディションを読み違え、セッティングが僅かに狂っていたのだ。
2017年ロードアメリカウィナーで5回のシリーズタイトル獲得歴を誇るスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)は、Q1終了時点でエンジントラブルが発覚、Q2を走らなかった。彼の予選結果は12番手となった。