6月29日、2019年FIA-F2第6戦オーストリアのレース1が開催され、日本の松下信治(カーリン)がF2復帰後初の優勝を飾った。
年間12戦で争われる2019年FIA-F2は早くも6戦目を迎えた。現地時間17時45分スタートのレース1は気温29℃、路面温度48℃のドライコンディション、規定周回数は40周だ。
ポールポジションはポイントランキングトップのニック・デ・フリース(ART)、2番手は前戦フランスのレース2を制したアントワーヌ・ユベール(BWTアーデン)、3番手にルーキーのチョウ・グアンユー(ユニヴィルトゥオーシ)、そして日本の松下が4番手から前を追うことになった。
フォーメーションラップで7番手スタートのミック・シューマッハー(プレマ・レーシング)が発進できず。幸いシューマッハーは再始動できたが最後尾へ後退することに。
そしてレースはスタート。デ・フリースが無難に1コーナーを通過。3コーナーで2番手ユベールに仕掛けたグアンユーがコースオフ、その隙を突いて松下が3番手に浮上する。
勢いに乗る松下は2周目にレイトブレーキでユベールのインに飛び込み2番手に。直後にその真後ろでユベールとグアンユーがデッドヒートを繰り広げるなど、序盤から白熱したレース展開となった。
そして7周目、スーパーソフトでスタートした首位デ・フリースや松下らが一斉にピットイン。ソフトタイヤに変えてコースへ復帰する。
同じタイミングでピットインし序盤にトップを争っていたグアンユーは、アウトラップを終えた9周目のホームストレートで加速できないトラブルが発生。1コーナー通過後にレーススピードへ回復できたが、レース後半に向けて不安を残すことになり、そのあと後退してしまった。
実質トップのデ・フリースを追いたい松下だが、ピットインを遅らせている全体7番手ライアン・ティベター(トライデント)に10周近く蓋をされてしまう。19周目にパスするもデ・フリースとは6秒以上の差が開くことに。
そのデ・フリースはスタートから一貫して快調なペースで走行。25周目には暫定首位のニキータ・マゼピン(ART)を除く後半ピット組をすべてパスし、全体2番手までポジションを上げてきた。
29周目、松下が暫定3番手のマイニを捉え全体3番手に浮上。4秒前を行く全体2番手で実質トップのデ・フリースよりも早いペースで周回を重ねる。