ホセ-マリア・ロペス、エステバン・グエリエリ、ネストール・ジロラミら、グローバルで活躍するドライバーを多数輩出した、南米大陸を代表する人気ツーリングカー選手権、スーパーTC2000(STC2000)の第6戦サルタは、TOYOTA GAZOO Racing YPF Infiniaのマティアス・ロッシ(トヨタ・カローラ)がポール・トゥ・ウインを決め、今季3勝目をマーク。チームメイトのジュリアン・サンテロも2位に入り、トヨタ・カローラがワン・ツーを飾っている。
2019年シーズンからフランス・オレカ製の2リッター4気筒直噴ターボのワンメイクエンジンを搭載するSTC2000の第6戦は、シリーズ7年ぶりの復帰となるアンデス山脈の麓、サルタ州の標高1000m越えのマルティン・ミゲル・デ・ギュメス・サーキットでの開催となった。
コース全長3409mのトラックで7月20日(土)に開催された予選では、今季シリーズで2強を形成するルノースポール・アルゼンティーナとTOYOTA GAZOO Racing YPF Infinia勢が順当にトップ6のスーパー・クオリファイに進出。
前戦勝者のロッシが勢いをみせ、シリーズ連覇中の王者ファクンド・アルドゥソ(ルノー・フルーエンスGT)をわずかにしのいでポールポジションを確保し、セカンドロウ3番手にも好調のチームメイト、サンテロが続くなど、トヨタ・カローラが久々開催のトラックで速さを見せた。
一方、このラウンドと同週末に開催された南米大陸もうひとつの人気ツーリングカー選手権、SCBストックカー・ブラジルのサンタクルス・ド・ソル戦にゲスト参戦し、母国レギュラーシリーズを欠席した2016年王者のアグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ)の穴を埋めるべく、4番手にはワークス・シボレーYPFのチームメイト、ベルナルド・レイバー(シボレーYPFクルーズ)がつけ、決勝に向け前戦から設定された予選上位4台のマシンに搭載される“ペナルティ・ウエイト”適用マシン最後の1台に。
さらに後方5番手には、ルノースポールのマティアス・ミラ(ルノー・フルーエンスGT)が続き、スーパー・クオリファイ走者最後の6番手には、7年前の2012年開催当時のここサルタ勝者である現選手権リーダー、リオネル・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT)が続くグリッドとなった。
明けた21日(日)の決勝レースは、最大レース時間50分、または30周のレースラップを限度に正午にスタートが切られ、ポールシッターのロッシがクリーンにホールショット。一方、フロントロウにつけていたディフェンディングチャンピオンのアルドゥソは前戦で“ペナルティ・ウエイト”を回避する後ろ向きな戦略がここへきて影響したか、1コーナーのブレーキング競争で3番手発進のトヨタ、サンテロに先行され、早くもポジションダウンを喫してしまう。