初年度のTCRオーストラリア・シリーズにFK8ホンダ・シビック・タイプR TCRを投入するウォール・レーシングは、9月20～22日開催の第6戦サンダウンに向けゲストドライバーの起用をアナウンス。WTCR世界ツーリングカー・カップに参戦するネストール・ジロラミを招聘し、3台目のマシンを託すことを発表した。
第4戦のクイーンズランドに参戦し、MPC（メルボルン・パフォーマンス・センター）のアウディRS3 LMSをドライブして勝利を飾ったジャン-カール・ベルネイに続き、WTCRレギュラー組が”ダウンアンダー”オーストラリア大陸に遠征。前戦ウイントンでティム・ブルックがドライブし、レース1で9位に入っている38号車のステアリングを握ることが決まった。
2019年シーズンから世界戦の舞台に復帰し、同郷のエステバン・グエリエリとともにALL-INKL.COMミュニッヒ・モータースポーツのシビックをドライブするジロラミは、WTCRのシーズン前半戦で3勝を記録し、現時点でランキング6位につけている。
ウォール・レーシングとしても南米出身のツーリングカー使いに対し、彼の豊富な経験がチームやシリーズにフィードバックされることを期待しており、ホンダのTCR車両開発と製造を担うJASモーターとの契約を取り付けて、このイタリア企業から専属エンジニアも帯同。チーム、ジロラミ双方にとって最高の環境でパフォーマンスが発揮できるようお膳立てされた。
そのジロラミ本人も初となるオーストラリア大陸でのレースを楽しみにしており、優勝経験を持つウォール・レーシングとともに未知のトラックで競争力を発揮したい、と意気込みを語った。
「TCRオーストラリアでレースできると決まって本当にワクワクしているし、スリリングな経験になることを期待している」と続けたジロラミ。
「これまで1度もオーストラリアのサーキットでドライブしたことがなく、サンダウンでの新たな経験を心待ちにしているんだ。ウォール・レーシングは優れた組織であり、この初年度のシリーズですでに優勝も飾っている」
「チームのレギュラーであるジョン（・マーティン）やトニー（・ダルベルト）と協力して良い結果を残せるはずだと確信しているけど、多くのトップドライバーたちはVASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーやGT選手権の豊富な経験があり、非常にレベルが高い。簡単な戦いにはならないだろうね」
