FIA-F2に参戦するBWTアーデンは、今週末の第11戦ソチと最終戦アブダビにおいて、ロシア人ドライバーのアーテム・マルケロフを起用することを発表した。
2019年シーズン、BWTアーデンはアントワーヌ・ユベールとタチアナ・カルデロンのふたりを要してF2を戦っていた。しかし8月末に開催された第9戦スパ・フランコルシャンのレース1で複数台が絡む大きな事故が発生し、これに巻き込まれたユベールが亡くなった。
その翌週にモンツァで行われた第10戦では、BWTアーデンはカルデロンのみの1台体制で参戦。そして今大会からはユベールの後任として、今シーズンはUOMO SUNOCO TEAM LEMANSのドライバーとして全日本スーパーフォーミュラ選手権を戦うマルケロフを起用すると発表した。
マルケロフはGP2時代の2014年からF2を戦った経験を持っており、これまでの最高成績は、2017年のランキング2位となっている。
F2復帰が決まったマルケロフは、チームの公式サイトに次のようにコメントを寄せた。
「まず最初に、僕はアントワーヌの家族のためにベストを尽くしたい」
「彼は良いドライバーだっただけではなく、常に幸せで、僕たちを笑顔にしてくれる素晴らしいドライバーだった」
「この状況においてチームが僕を信頼してくれているおかげで、僕は彼らのためにベストを尽くすことができるだろう。僕たちはアントワーヌの思い出を持って一緒にドライブするつもりだ」
「チャンピオンシップの残りのレースでBWTアーデンのためにドライブすることになってとても嬉しい」
「もう一度母国グランプリでドライブできるなんて、本当に素晴らしいチャンスだ。力強い結果を残したいし、それを達成するために懸命に仕事をするつもりだ」
ソチとアブダビでマルケロフが使用するカーナンバーは『22』となる。ユベールはカーナンバー『19』を使用していたが、この2レースではユベールへの敬意を表して『19』は欠番となる。
なお、今週末はスーパーフォーミュラ第6戦岡山ラウンドと日程が重なっているため、マルケロフはスーパーフォーミュラを欠場することが決定。UOMO SUNOCO TEAM LEMANSは、代役に中山雄一を起用することを発表した。