中国大陸を代表するツーリングカー選手権、CTCCチャイナ・ツーリングカー・チャンピオンシップの2019年第5戦が寧波で開催され、9月14日の予選ではぺぺ・オリオラ(フォード・フォーカスCTCC)が日曜メインレースに向けポールポジションを獲得。同日のリバーススプリントではダリル・オーヤン(BAICセノヴァD50)がチームに今季初優勝をもたらすなど、元WTCC世界ツーリングカー選手権出身者が活躍を演じた。
過去にも長安フォードFRDチームの助っ人ドライバーに起用された経験のあるオリオラは、今季2度目のインターナショナル・ワイルドカード枠でCTCCにエントリー。寧波国際サーキットでの公式練習から速さを見せ、2回のセッションともに最速タイムを刻むと、予選でもその勢いを維持して1分50秒253のトップタイムをマークした。
その後方、コンマ8秒遅れで喰い下った同じく国際ワイルドカード枠のアレックス・フォンタナ(キアK3 2.0T)だったが、こちらはトラックリミット違反で最速タイムが抹消され、オリオラはさらに1秒近いマージンでポールを確保することとなった。
このポール位置は日曜11時35分に開催されるメインレースに向けたものとなり、予選終了後の土曜14時からはこの予選トップ11のリバースグリッドによるスプリントレースが行われた。
この土曜レース1でリバースポールの幸運を引き当てたのが予選11番手だったオーヤンで、かつてWTCCでは谷口行規のチームメイトとして、バンブー・エンジニアリングのシボレー・クルーズ1.6Tなどをドライブした香港出身ドライバーは、フォンタナのキアK3 2.0Tを従えて1コーナーでの首位を堅守していく。
その後方では、SAICフォルクスワーゲン333レーシングのロドルフォ・アヴィラ(フォルクスワーゲン・ラマンドGTS)と長安フォードFRDのエース格であるレイニー・へ(フォード・フォーカスCTCC)がターン2で接触しスピン。車列中団まで下がるアクシデントが発生する。
さらにオープニングラップでは6番手を争っていたマーティン・カオ(キアK3 2.0T)と、こちらもフォードのアンディ・ヤン(フォード・フォーカスCTCC)がヒットし、この隙に11番手スタートだったオリオラがカオの後方7番手にまで浮上。続く周回ではカオも仕留めて6番手にまで上がってくる。