世界中のモータースポーツで使用されているGT3規定車両のひとつ、『フェラーリ488 GT3』に、過去3年間で2度目の“エボ・パッケージ”となる2020年モデルが登場。2020年シーズンに向けカスタマーへのデリバリーを開始するとアナウンスした。
10月26日にイタリア・ムジェロで開催されたフェラーリ・ワールド・ファイナル(フィナーリ・モンディアル)の会場でアンベイルされた2020年型“ダブルEVO”は、2016年デビューの第一世代、2018年登場の第二世代に続き、すべてのチームからのフィードバックを投入した「革新的なコンセプト」を採用するモデルと謳われる。
GT3とGTE規定の双方に488ベースの車両を用意するフェラーリは、そのホモロゲーションサイクルの最終年となる2018年に、両規定ともに初のエボリューション・キットを投入。FIAの規定により、マニュファクチャラーは3年間のホモロゲーション期間のうち1回だけ、アップデート・パッケージの申請が許可されているため、これでフェラーリの完全ブランニューGT3モデルは2022年まで登場しないことになる。
フェラーリは、この『488 GT3 EVO2』に対し、エアロ&ビークルダイナミクス、人間工学、安全性、そして信頼性の各分野で性能向上を図ったとしており、カスタマーに向け新車、またはアップグレードキットの双方で供給を行う。
エクステリアでの最大の識別点となる小型フロントバンパーは「2020年型EVOに導入されたキーエレメントのひとつ」とされ、その形状決定には風洞試験に加えて、1万8000時間以上の計算とCFDシミュレーションが実施された。
こうして修正されたノーズデザインにより、さらに多くのダウンフォースを生成するコーナーフリックを導入することが可能になった。