創設からわずかな年月で世界中を席巻しているツーリングカーの波が、2020年デンマークにも上陸。全6戦で争われるTCRデンマーク・シリーズが開幕する。そのシーズン初年度に向けて、すでに複数のエントラントが参戦を表明しており、そのなかには現役F1ドライバーであるケビン・マグヌッセンの父で、自身も元F1ドライバーであるヤン・マグヌッセンも名を連ねている。
現在46歳のヤン・マグヌッセンは、2019年シーズンまでIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップのコルベット・レーシングでワークスドライバーとして活躍。同時に、2018年までは母国のDTCデニッシュ・サンダースポーツ・チャンピオンシップにも参戦し、ランキング10位に入っている。
2020年に向けコルベットとの契約を解消したヤンは、デンマーク初のTCR規定シリーズ参戦に照準を合わせ、新たにLMレーシングとジョイント。2020年はフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRのステアリングを握ることとなった。
「2019年はDTC参戦が実現せず寂しい思いをしたが、2020年には新たなTCRシリーズに挑戦し、地元のファンと顔を合わせることができるのをとても楽しみにしている」と、まだまだ現役の意欲を見せたヤン・マグヌッセン。
「現時点ではまだTCRツーリングカーをテストする機会を得ていないが、来月早々にもシートに座りたいと思っている。マシンについていい情報しか聞いていないし、ドライブする瞬間が本当に楽しみだ」
2台体制を敷くLMレーシングは、もう1台のゴルフGTI TCRに22歳のニコラス・シルベスト起用を発表。2012年フォーミュラ・フォード・デンマーク王者のシルベストは、2019年にドイツのADAC GTマスターズに参戦し、MRS GTレーシングのBMW M6 GT3をドライブし1勝を記録。ランキング14位の戦績を残している。