2月17日、インディカードライバーの佐藤琢磨が出演するFWD富士生命の新テレビコマーシャル発表会が東京・日本橋のFWD富士生命保険本社で行われ、琢磨本人と琢磨の母、昭子さんらが登場した。
2017年のインディ500ウイナーであり2020年シーズンも引き続きNTTインディカー・シリーズに、レイホール・レターマン・ラニガンからフル参戦する琢磨。今回、製作されたTCVMはそんな琢磨をサポートする、FWD富士生命が掲げる『はじめては、一生つづく。』というテーマの下で展開されているブランドキャンペーンCMの第2弾だ。
CMでは琢磨と昭子さんによって早くに亡くなった父、和利さんとの思い出が語られ、四輪モータースポーツに進むか否かを迷っていた琢磨を後押しをした父の一言や、もし生きていたらしたいことなどが本人の口から明かされている。
完成したCMについて感想を求められた琢磨は「とてもうれしいです。僕のレース人生はチャレンジの連続でしたが、母とこういった形で一緒にCM撮影するなんて思いもよらなかった」とコメント。
「昔の写真などを見ながら改めて、自分の挑戦する背景にはつねに両親が居て、助けてくれる恩師が居て、支えてくれる人たちがあって初めて自分はこうやってやってきんだなと思いましたね」
「そういったことがストーリーとしてCMにしていただけたことで、改めて『初めてのことに挑戦しよう』とか『チャレンジしていこう』という気持ちになりますし、それが視聴者の方々に伝わっていくメッセージになれば幸いです」
映像を見ながら恥ずかしそうな表情も見せた昭子さんは、CM内に登場する写真などで垣間見られた家庭について「とにかく楽しい家庭だった」と振り返り、亡き夫が琢磨少年を「本当に可愛がっていた」と語った。
そんな昭子さんは幼少期の琢磨のエピソードも披露。兄弟のいなかった琢磨少年がテープレコーダーを前に、昔話や自ら作ったストーリーをもくもくと喋っていた様子などを踏まえ、当時から話好きだったことを明かした。
なお、琢磨によれば、録音したテープレコーダーは現在も全部残っているといい、当時は自分でストーリーを作っては「ご覧のスポンサーの提供でお送りしています」などの文言まで入れていたという。
また、CM内でも語られている和利さんの存在について、昭子さんが「話好きで、とても面白い人だった」と語れば、琢磨も「家に居る親父は本当にただの酔っ払いで、ひょうきんな人。全然戦うイメージはなかった」と同調する。
しかし一度だけ見に行った法廷で、弁護士として戦う父の姿は「衝撃的だった」と琢磨。
「裁判官と戦う姿を見せられて『親父ってこんなふうに仕事をしているんだ』と感じた。いろいろな活動があるなかで、どんな条件でも戦っていく彼の“背中を見て育った”じゃないですけど、知らず知らずの内にメッセージとして受けているような気がします」と続けた。