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海外レース他 ニュース

投稿日: 2020.02.18 16:00

GM、2021年限りで『ホールデン』ブランドの廃止を電撃決定。VASC新規定に影響か

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海外レース他 | GM、2021年限りで『ホールデン』ブランドの廃止を電撃決定。VASC新規定に影響か

 GM(ゼネラル・モータース)は2月17日、オセアニア地域で展開する『ホールデン』ブランドを2021年限りで廃止すると発表した。デザインや設計を含めたエンジニアリング・オペレーションやセールス業務を段階的に停止し、2021年中にもオーストラリアでの販売は完全に終了する見通しに。VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーが2022年から導入する予定のGen3規定にも、その影響が避けられない情勢となっている。

 1960年代からフォードと熾烈な争いを繰り広げてきたホールデンが、その160年以上に渡るブランドの歴史に幕を降ろすこととなった。2019年12月には現行ZB型コモドアの終売を発表していたホールデンだが、2020年VASCシーズン開幕直前、プレテスト開催前日の段階になって、親会社のGMから衝撃の決断が下される形となった。

「私たちは常々、苦しい時期こそ正しいことをするべきだと言い続けてきました。今回の決定も、まさにそのひとつだと言えます」と語るのは、GMの会長兼CEOを務めるメアリー・バーラ。

「国際事業を再構築し、堅調なリターンを生み出すために適切な戦略を持つ地域に焦点を当てるつもりです。とくに電動モビリティは全世界で喫緊の課題であり、将来の成長を促進するグローバル分野への投資に優先順位を振り向けます」

「同時に、この決断がブランドの浸透に多大な貢献をした多くの人々に影響を与えることも理解しており、市場に敬意を表し、秩序ある移行を確実にするため社員、顧客、関連企業へのサポートを行なっていく計画です」

 前述のとおり、昨年末でコモドアの終売を決定していたホールデンだが、VASCシリーズでファクトリー指定チームとなるトリプルエイト・レースエンジニアリング(レッドブル・レーシング・オーストラリア)とは2021年末までの契約が残っている。しかし、この契約が完全に履行されるかに関しても、不透明な情勢となっている。

 その点に関して、ホールデン・ブランドのマネージングディレクターを務めるクリスティアン・アキリーナは、プレスカンファレンスの席上で次のように答えた。

「私たちは確かなコミットメントを約束しており、オーストラリアを代表するレーシング・シリーズであるVASCと、我々のパートナーであるレッドブル・ホールデン・レーシングチームとも、腰を据えて話し合いをする必要があると考えています。今後、数日の間にも適切な移行について話ができることを願っています」

2019年はフォード勢に押されたホールデン陣営だが、終盤は連勝を重ねるなど復調の兆しを見せていた
開幕直前プレテストの現場では、フォード陣営からも「価値ある競合」への惜別と敬意の言葉が聞かれた

■2022年施行の新車両規定への影響は必至


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