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海外レース他 ニュース

投稿日: 2020.03.01 07:30
更新日: 2020.03.01 04:34

2019/20フォーミュラE第5戦:チャンピオンチーム復活。DSテチーターのダ・コスタがポール・トゥ・ウイン

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海外レース他 | 2019/20フォーミュラE第5戦:チャンピオンチーム復活。DSテチーターのダ・コスタがポール・トゥ・ウイン

 2月29日、モロッコ・マラケシュで2019/20年ABBフォーミュラE選手権第5戦E-Prixが開催され、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチーター)がポール・トゥ・ウインを果たした。ニッサン・e.ダムス勢はセバスチャン・ブエミが4位、チームメイトのオリバー・ローランドが9位という結果で揃ってポイントを獲得している。

 第5戦のポールポジションを決定するスーパーポールに進出したドライバーはブエミ、エドアルド・モルタラ(ベンチュリ・フォーミュラEチーム)、ニック・デ・フリース(メルセデス・ベンツEQ・フォーミュラEチーム)、アンドレ・ロッテラー(タグ・ホイヤー・ポルシェ)、マキシミリアン・ギュンター(BMW i アンドレッティ・モータースポーツ)、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチーター)の6名だ。

 6台のなかで最初にアタックを行ったブエミは、タイムが伸びず6番手となってしまった。ポールポジションを獲得したのはチャンピオンチーム、DSテチーターのマシンを操るダ・コスタ。2番手スタートはギュンター、3番グリッドはロッテラーが獲得している。

予選スーパーポールに進出した6名のドライバー
予選スーパーポールに進出した6名のドライバー
今度こそフォーミュラE初優勝を果たしたいアンドレ・ロッテラー(タグ・ホイヤー・ポルシェ)
今度こそフォーミュラE初優勝を果たしたいアンドレ・ロッテラー(タグ・ホイヤー・ポルシェ)

 グリッドが決定した後、サーキットと公道を組み合わせたマラケシュ特設コースで、45分+1周のフォーマットで決勝レースが開始。ポールスタートのダ・コスタが先頭で1コーナーを抜けた。

 その後ろでは3番手スタートのロッテラーが、5コーナーでコースアウト。デ・フリースにオーバーテイクされ4番手に後退した。6番手スタートのブエミもポジションをひとつ落とし、7番手でオープニングラップを終える。

 1周目終了時はダ・コスタ、ギュンター、デ・フリースというトップ3。その後も大きなアクシデントはなく、順調にレースが進んでいった。

 7周目、3番手を走行するデ・フリースに回生時の違反でドライブスルーペナルティが科される。これによりデ・フリースは、ほぼ最後尾となる23番手まで後退してしまう。

上位を走行していながら、ペナルティを科されてしまったデ・フリース
上位を走行していながら、ペナルティを科されてしまったデ・フリース
メルセデスのピットにはトト・ウォルフ(左)も訪れていた
メルセデスのピットにはトト・ウォルフ(左)も訪れていた

 各車がアタックモードを使用し始めたのは11周目。このアタックモードを利用したベルニュが、前を走るモルタラとロッテラーを次々とオーバーテイクし3番手まで浮上。これでDSテチーター陣営が1、3番手となるが、直後にロッテラーもアタックモードを使用し、ベルニュを再びかわして3番手の座を取り戻す。

 残り24分となった15周目、1コーナーで2番手のギュンターは首位のダ・コスタをオーバーテイクしトップに立つ。しかし抜かれたダ・コスタも離されずについていった。

ダ・コスタとギュンターのバトル
ダ・コスタとギュンターのバトル

 その頃、上位のドライバーたちには、チームからエネルギーマネージメントに関する指示が絶えず無線で送られるが、各ドライバーは冷静にドライビングをしていく。

 レース残り20分の順位は首位ギュンター、2番手ダ・コスタ、3番手ロッテラー、4番手ベルニュ、5番手モルタラと続く。

 19周目、再びダ・コスタがギュンターをオーバーテイクしトップを奪い返した。そして20周目にはベルニュがロッテラーをかわして3番手に浮上し、またしてもDSテチーターがワン・スリー体制に。

 21周目にはモルタラとブエミが順位を入れ替えるバトルを繰り広げる。5番手となったモルタラは、前方を走行するロッテラーをオーバーテイクし、4番手に浮上した。

 後方では、予選でタイムを記録できずに最後尾からスタートしたミッチ・エバンス(パナソニック・ジャガー・レーシング)がポイント圏内の10番手まで浮上。

 残り10分を切った25周目、5番手のロッテラーが前を行くモルタラと接触しながらもオーバーテイク。次周には2番手のギュンターがベルニュに抜かれ3番手に後退し、DSテチーターがトップを独占した。

 残り5分でトップはダ・コスタ、2番手ベルニュ、3番手ギュンター、4番手ロッテラー、そして5番手にはニッサンのブエミが上がってくる。トップ争いも続き、31周目にはロッテラーがブエミ、モルタラと連続でかわされ、6番手まで後退してしまう。

 迎えたファイナルラップ、7秒のリードを築いたトップのダ・コスタはトップの座を譲らずポール・トゥ・ウイン。2番手ベルニュと3番手ギュンターはバトルを繰り広げ、1コーナーでは接触したが順位は変わらず。しかし最終コーナー手前でベルニュのエネルギーが底をついてしまいギュンターが2位、ベルニュが3位と入れ替わった。4位にはブエミ、5位モルタラが入った。

 そして、最後尾から18台抜きの追い上げを見せたエバンスが6位フィニッシュしポイントを獲得。3番手からスタートしたロッテラーは、最後にエネルギーが不足しペースダウンしたことで8位に終わった。

惜しくも表彰台には届かなかったセバスチャン・ブエミ(ニッサン・e.ダムス)
惜しくも表彰台には届かなかったセバスチャン・ブエミ(ニッサン・e.ダムス)
最後尾から驚異的な追い上げを見せたミッチ・エバンス(パナソニック・ジャガー・レーシング)
最後尾から驚異的な追い上げを見せたミッチ・エバンス(パナソニック・ジャガー・レーシング)
予選3番手からスタートし優勝の期待もかかったロッテラーだが、またしても優勝はおあずけに
予選3番手からスタートし優勝の期待もかかったロッテラーだが、またしても優勝はおあずけに

 フォーミュラEはこの後、3月1日に同サーキットでルーキーテストが行われる予定だ。次戦は、新型コロナウイルスの影響で3月21日に開催される予定だった中国・三亜戦がキャンセルとなったため、4月4日にイタリア・ローマで行われる。

レース後、お互いに祝福するDSテチーターのダ・コスタとベルニュ
レース後、お互いに祝福するDSテチーターのダ・コスタとベルニュ
表彰台でジャンプをするアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(中央)
表彰台でジャンプをするアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(中央)


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