DTMドイツ・ツーリングカー選手権に参戦するWRT・チーム・アウディスポーツは、2020年シーズンに向け3台目のアウディRS5 DTMを投入し、2019年にアストンマーティン・バンテージDTMをドライブしていたフェルディナント・ハプスブルクを起用すると発表した。
2019年から、DTMで唯一のプライベートチームとして2台のアウディで参戦を開始したWRTは、2020年にドライバーラインアップを一新。エド・ジョーンズとファビオ・シェラーを起用することが決まっていたが、新たに1台を増やし、ここにハプスブルクが加わることになった。
ハプスブルクは、ハプスブルク＝ロートリンゲン家の長男で、レーシングカートを経て2014年にフォーミュラ・ルノー1.6 NECでフォーミュラカーデビュー。その後2016年はユーロフォーミュラ・オープンで優勝、その後ヨーロピアンF3に2017～18年に参戦し、マカオGPでは優勝目前に迫る活躍をみせると、2019年にDTMにデビューした。
そんなハプスブルクだが、昨年からオーストリアで兵役に就いており、軍服姿をSNSに投稿。2020年はモータースポーツ活動を休止するのでは？ という噂もあった。また、WRTとは2019年に契約を直前で破棄して裁判沙汰になっていたこともあり（その後に和解）、ふたたびWRTへ戻ったことには驚きの声も上がっている。
「昨年はDTMでの初めてのシーズンを、いいポジションで終えられたと感じているんだ。だからふたたびそのフィールドへ戻り、歩みはじめたDTMでのキャリアを継続しようと決めたんだ。昨年のアウディRS5 DTMがみせた素晴らしい走りはとても印象深いものだった。今からドライブする日が待ちきれないよ」とハプスブルク。
また、チームプリンシパルのヴァンサン・ボッセは「3台目のマシンを追加投入することが実現できてうれしく思うよ。フェルディナントは、すでにDTMで1年の経験を積んでいる。チームの貴重な戦闘力になることは間違いないよ。エドとファビオとともに、彼はWRT・チーム・アウディスポーツがもつ野心に完全にマッチする、若いトリオの一員となる」とコメントした。
ハプスブルクは、3月16〜19日にホッケンハイムで予定されているDTM公式テストでアウディRS5 DTMをドライブする。
