BTCCイギリス・ツーリングカー選手権を運営するTOCAは、新型コロナウイルス(COVID-19)を取り巻く世界的流行の状況にもかかわらず、現時点で「2020年シーズンを計画どおり進める」ことをアナウンス。今週開催の恒例オフシーズンテストに、3月末の開幕戦とも「オン・スケジュールで」実施することを決定した。
中国・武漢を震源としたコロナウイルス禍に対し、3月11日にWHO世界保健機構が「パンデミック(世界的大流行)」を宣言。アメリカやスペインなどで「国家緊急事態宣言」が発令されるなど、大規模集会やスポーツイベントの自粛、延期など世界中で異例の感染対策が求められている。
しかし欧州でも比較的感染者数の報告が少ないイギリスを中心とした同シリーズでは、シーズン開幕前に実施される“メディアデイ”と呼ばれる恒例のシーズンラウンチ・テストの開催を皮切りに、3月27~29日の開幕戦ドニントンパークでのレースも当初予定どおりのスケジュールで進行させることを確認。3月17日のシルバーストンには全29台のマシンとドライバー、参戦チームが集うこととなった。
サッカーのプレミアリーグなど、イングランドやスコットランドでも国内スポーツが軒並み自粛や開催延期の決定を下すなか、TOCAによる「今後のイベントを予定どおり進める」というアナウンスは「イギリス政府による新たなアドバイスを受けてのもの」だと説明されている。
そのTOCAの声明には「政府の最新のアドバイスに加えて、TOCAは来るべきBTCCイベントを予定どおりに進行することを確認する」と記された。
「我々の立場は、昨日にも英国政府より発表された『屋外イベントに関する制限は、現在導入されていない』という公式見解に基づいている。それはまた、BTCCチーム、我々のファン、そしてイベントが行われるサーキットのための圧倒的な欲求を反映したものだ」
「我々はイベントに参加するすべてのメンバーとファンのために、できる限り安全な環境でレースが開催されるよう、サーキットと緊密に協力していく」