世界的な感染拡大が続く新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により、2020年に初年度シーズンがスタートする予定だったTCRデンマークの開幕戦ユランズリングが、当初の4月18〜19日から5月2〜3日に延期されることが決定した。さらに5月15〜17日予定の第2戦『クラシック・レース・オーフス』と名付けられたSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権、PureETCR(ピュアETCR)併催の市街地戦は、主催者により「2021年まで延期する」との苦渋の決断が下された。
デンマーク第2の都市、ユランズに位置するFDMユランズリングのサーキット部門長であるベティーナ・エングホルムは、昨今の新型肺炎流行と国・自治体の対応策を鑑み、シリーズ創設初年度のカレンダーで開幕戦のポジションを務めながらも「難しい判断を下す必要があった」と説明した。
「私たちは、この現状が観客とコンペティターの双方に引き起こす可能性がある健康上の問題に対して、明らかに落胆を感じていますが、この先も状況を注意深く観察、監視し、地域の公式な勧告に従っていきます」
「デンマークのモータースポーツ・カレンダーには多くの関係者が参加しており、調整は簡単なものではありませんでしたが、新たな日付はその後のレース間にも充分なインターバルを残すことができています」
暫定的に5月2〜3日のスロットに移動した開幕戦ユランズリングだが、週末のレースフォーマットは変更されず、スーパーGTデンマーク、デンマーク・エンデュランス・チャンピオンシップ、DS3カップ、スペシャル・サルーンカーに加えて、TCRデンマークの開幕戦が争われる。
「ファンとエントラントの健康と福祉は私たちの最大の関心事です。コロナのパンデミックが継続した場合、私たちは必要なことをする準備ができています」
一方、第2ラウンドとしてストリートレースを開催する『クラシック・レース・オーフス』の主催団体は、この世界的緊急事態の余波を受け「2020年の開催を断念し、来年まで延期する」ことをアナウンスした。