BTCCイギリス・ツーリングカー選手権に参戦するSpeedworks Motorsport(SWM)が、2022年からの本格導入が予定されるコスワース・エレクトロニクス社製共通ハイブリッドシステムの公式テストパートナーに選出された。今夏からチームのファクトリー仕様『トヨタ・カローラBTCC』に搭載して開発が進められる。
シリーズで長らく使用してきた『トヨタ・アヴェンシス』に別れを告げると同時に、2019年からトヨタUKのファクトリー支援を受けマニュファクチャラー登録チームとしてBTCCを戦うSWMは、2020年シーズンに向けTOYOTA GAZOO Racingのステータスを得て、エントリー名もTOYOTA GAZOO Racing UK with Ginsters(ギンスターズ)へと改められた。
そのファクトリー・トヨタのSWMは、BTCCを運営するTOCAが実施した競争入札で『共通ハイブリッド供給権』を獲得したコスワース・エレクトロニクスに指名され、競争力のあるデビューに先立って‘P2 off-axis’と呼ばれるハイブリッドシステムを統合および検証するプロセスに協力することとなった。
このシステムは現在最終設計のフェーズにあるものの、まだマシンへの実装段階になくテストリグで性能検証が行われているが、この夏には『トヨタ・カローラBTCC』に搭載してスネッタートンでシェイクダウンを予定する。ただし、ここでもテストスケジュールの進行は新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの影響により英国内で実施されている制限に依存する。
このオントラックテストでは、主にパワーデリバリーの性能と回生による充電能力の検証、その戦略的活用法の確認、さらにシステムの微調整や信頼耐久性の確認に充てられ、システムがNGTC規定マシンに搭載された際の問題点洗い出しや、実際のレースでどのように利用できるかを正確に把握することが期待される。
コスワース・エレクトロニクス社でモータースポーツ・ディレクターを務めるロブ・カークは、テストに向け「SWMは、このプロジェクトに対する私たちの要件について明確な理解を示してくれた。彼らとともにテストを進められることをうれしく思う」と抱負を述べた。