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海外レース他 ニュース

投稿日: 2020.04.15 16:32
更新日: 2020.04.15 18:30

NASCAR:eスポーツで人種差別発言のカイル・ラーソンが解雇に。マクドナルドも契約解除

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海外レース他 | NASCAR:eスポーツで人種差別発言のカイル・ラーソンが解雇に。マクドナルドも契約解除

 2020年のNASCARカップシリーズに参戦しているチップ・ガナッシ・レーシングは4月12日に行われたeスポーツイベント中に人種差別発言をしたカイル・ラーソン(シボレー・カマロZL1)の解雇を発表した。

 ラーソンはモンツァ・サーキットの旧コース、オーバル区間を使用したNASCARのバーチャルレースイベント『モンツァ・マッドネス』に参戦。その練習走行中にスポッターとの交信が途切れるアクシデントに見舞われた。

 その際、アフリカ系アメリカ人である担当スポッターに向けたマイクチェック中に、ラーソンは人種差別用語である“Nワード”を発してしまった。

 この『モンツァ・マッドネス』は練習走行を含めたセッションがインターネットを通じてライブストリーム配信されており、ラーソンを含む全選手の会話も配信されていたため、ラーソンの“Nワード”も世界中に拡散。差別用語への驚きと抗議の声が世界中から集まった。

 翌日、ラーソンは自身のTwitterにビデオを投稿し、自分の声が配信されていたとは知らなかったとした上で発言を謝罪している。

 しかし、事態を重く見たNASCARはラーソンに無期限の出場停止の処分を下し、NASCARのオフィシャルパートナーであるレースシミュレーター『iRacing』もラーソンのアカウントを利用停止にした。

 さらに、これまでラーソンのキャリアを支えてきた大口スポンサーであるマクドナルドやクレジット・ワン・バンク、そしてシボレーもラーソンとのスポンサー契約を解除する事態に。

 そして、2014年からラーソンを起用してきたチップ・ガナッシ・レーシングも契約解除を発表。チームとの共闘体制7年目に思いもしない形で終止符が打たれた。

 ちなみにNASCARは『ドライブ・フォー・ダイバーシティー』と題して人種、性別を問わず多様なドライバーの参戦を促進する支援プログラムを実施しており、日系アメリカ人4世で“ミヤタ”のミドルネームを持つラーソンも同支援プログラム出身者だ。

 ラーソンは2020年シーズンが新型コロナウイルス(COVID-19)で中断される前に行われた4戦すべてでトップ10入り、ドライバーズランキング7位につけていた。ラーソンが操っていたカーナンバー42のカマロZL1に乗る後任ドライバーについては後日発表される見通し。

 NASCARのeスポーツイベントでは、ダレル・ウォレスJr.(シボレー・カマロZL1)がレース中のクラッシュに怒りを表し、レースを途中で投げ出す“キレ落ち”をしたためタイトルスポンサーを失うという事態も起きている。

2月のデイトナ500でメディアインタビューに応じるカイル・ラーソン
2月のデイトナ500でメディアインタビューに応じるカイル・ラーソン


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