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海外レース他 ニュース

投稿日: 2020.04.28 02:10
更新日: 2020.04.28 02:14

アウディの2020年限りのDTM活動終了に衝撃。ITRベルガー代表「遺憾に思っている」

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海外レース他 | アウディの2020年限りのDTM活動終了に衝撃。ITRベルガー代表「遺憾に思っている」

 4月27日、アウディが今後のモータースポーツ活動を再編するなかで、2020年限りでのDTMドイツ・ツーリングカー選手権の活動終了を発表したが、この報せをうけDTMドイツ・ツーリングカー選手権を運営するITR e.Vのゲルハルト・ベルガー代表は声明を発表した。

 第1期DTMの消滅後、2000年からスタートした第2期DTMは、シーズン当初から参戦したメルセデス、オペル(2005年に撤退)とアウディの戦いを軸にシリーズが展開されてきた。スーパーGT GT500クラスと車両規定統一に向けて動き出した2012年からはBMWも参入。ドイツの3メーカーによる戦いは高い人気を誇っていた。

 しかし、2018年限りでメルセデスが活動を終えると、代わってプライベーターのRモータースポーツがアストンマーティン・バンテージを持ち込んだが、これも2019年限りで終了。DTMは2020年に向けアウディとBMWだけの戦いとなっていたが、今回アウディが二酸化炭素排出量削減と新型コロナウイルス感染拡大による経済面の影響によって、2020年限りの活動終了を発表したことにより、現段階で2021年にDTMに残されるのはBMWだけとなってしまった。

 このアウディの決定をうけ、DTMを運営するITRは即座にベルガーの声明を発表した。「今日は、ドイツとすべてのヨーロッパのモータースポーツ界にとって困難な日となってしまった。2020年のシーズン終了後に、アウディがDTMから撤退すると決めたことを強く遺憾に思っている」とベルガーはコメントした。

「我々は(アウディの)取締役会の決定を尊重するが、短い期間での撤退決定の発表はITR、我々のパートナーのBMW、さらにチームに多くの課題を提示した。我々の関係と、新型コロナウイルス流行に直面するこの困難な状況を考えたとき、我々はもっと統一されたアプローチを望んでいた」

 さらにベルガーは、「この決定は状況を悪化させ、いまやDTMの将来はパートナーとスポンサーが、この決定に対しどう反応するかに依存してしまっている」とアウディの決定により、DTMが苦境に立たされていることに対し、強めのコメントを残した。

「一方で、私はアウディがITRとのパートナーシップとともに、撤退を適切に、責任をもって完全に行うことを強く期待している」

「私はこれからの一年、何十万人ものファンに対し、スリリングでコンペティティブなレースを提供することを保証するために取り組んでいく。ただ、なるべく早い段階で、我々の参加するチーム、スポンサー、そしてDTMに依存し仕事をしている人たちの安心のための計画も作り上げたいと思っている」

 2019年にはスーパーGT GT500クラスとの交流戦が実現するなど、順調かに見えたクラス1規定。スーパーGTでは変わらぬ盛り上がりをみせているが、今回のアウディの撤退決定によりDTMが今後どんな道を歩むのか、ベルガーとITRに対し大きな課題が突きつけられたと言っていいだろう。

2020年のDTMに挑む6台のアウディRS5 DTM
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