VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーのeスポーツ・シリーズ『Supercars All Stars Eseries』第5戦スパ・フランコルシャンが5月6日(水)に開催され、3ヒート勝負の初戦からペナルティ多発の荒れたレース展開に。そんな波乱を乗り越え、直前にワイルドカード参戦を表明したF1ドライバーのランド・ノリスが、初参戦で初ポディウムを獲得する実力を披露した。
アメリカ・ワトキンスグレン、カナダ・モントリオール戦を経て、オーストラリアを代表するツーリングカー選手権のeシリーズは再び欧州へと移動。当初はドイツのニュルブルクリンクを含む2カ所での開催が予定されていたものの、この第5戦はVASCオーガナイザーの判断により「トラック全長の長い、スパ・フランコルシャン1本での3ヒート勝負」へと変更された。
ここまでのラウンドでも、マックス・フェルスタッペンやウィル・パワー、アレクサンダー・ロッシ、ジョーイ・ロガーノなど豪華ゲストドライバーの参戦でも話題を集める『Supercars All Stars Eseries』だが、今回は地元オーストラリアのMotoGPスター、ミック・ドゥーハンの子息であるジャック・ドゥーハンに続き、F1レギュラーながら『インディカーiRacingチャレンジ』でもゲスト参戦で勝利を飾ったマクラーレン所属のランド・ノリスが緊急参戦。VASCレギュラー勢に対しスパの攻略法を知るアドバンテージを活かし、どのような勝負を繰り広げるかに注目が集まった。
するとレース1に向けた予選では、このシリーズでeレーサーとしての素質を見せつけている2016年VASC王者のSVGことシェーン-ヴァン・ギズバーゲン(ホールデン・コモドアZB/Triple Eight Race Engineering)と、eシリーズ最多ポールポジション男のErebus Motorsport、アントン・デ・パスカーレ(ホールデン・コモドアZB)がフロントロウを分け合ったものの、その背後3番手に付けたのはなんとノリスだった。
マクラーレンCEOのザック・ブラウンがボードメンバーに加わるWalkinshaw Andretti Unitedのホールデン・コモドアZBをドライブしたノリスは、その後のトップ10シュートアウトでは縁石カットの判定で最速ラップが抹消される措置を受けたものの、レース1ではSVG、パスカーレ、そしてVASC連覇中の王者スコット・マクラフラン(フォード・マスタング/DJR Team Penske)に続き、4番手でレースを進める適応力の高さを披露してみせる。