新たな大陸で2021年の創設を目指す“TCR South America championship(TCRサウスアメリカ選手権)”のオーガナイザーは、オンライン・カンファレンスを実施して同年4月の開幕を予定するシリーズの開催概要をアナウンス。アルゼンチン、ブラジル、チリ、ウルグアイなどを含む全8戦、最大26台のライセンスを用意すると明らかにした。
ルーベンス・バリチェロにリカルド・ゾンタ、ネルソン・ピケJr.やルーカス・ディ・グラッシなど、グローバルに活躍する数多くのドライバーが参戦するブラジルの人気ツーリングカー選手権SCBストックカー・ブラジルや、WTCC世界ツーリングカー選手権3連覇のホセ-マリア・ロペスを筆頭に、エステバン・グエリエリやネストール・ジロラミら世界的“ハコ車使い”を輩出する隣国アルゼンチンのスーパーTC2000(STC2000)など、南米大陸には今もハイレベルなツーリングカー・シリーズが存在している。
その現況や歴史的背景をベースに、新たに立ち上がるこの新TCR規定ツーリングカー選手権は、1990年代後半に南アメリカのスーパーツーリングカー選手権の運営組織に所属していたアルゼンチンのフェリペ・マクガウと、2013年から2016年までSCB組織委員会の会長を務めたブラジルのマウリツィオ・スラビエロがオーガナイザー代表を務めている。
「まずは、我々のこのプロジェクトに信頼を寄せてくれた(WSCグループ代表の)マルチェロ・ロッティに感謝したい」と挨拶したマクガウ。
「このような世界的に困難な状況下では、普段にも増して独創性をさらに活かそうとする取り組みが必要であり、残された期間を活用して南米大陸にまたがる素晴らしいシリーズが生み出されることを期待している」
このTCRサウスアメリカは2021年4月の開幕が宣言され、南米全土で全8戦のシリーズを予定。現在、プロモーターはアルゼンチンのテルマス・デ・リオ・オンドを筆頭に、同国サンフアン州のエル・ビリクム、ブエノスアイレス、ブラジル・サンパウロのインテルラゴスやクリティバ、SCBでおなじみのゴイアニアにリオグランデ・ド・ソル、チリのテムコなどのサーキットと交渉中だという。