FIA-F2バーチャルレースの最終戦バクーが行われ、フィーチャーレースをプレマ・レーシングのがオスカー・ピアストリが、スプリントレースをチャロウズ・レーシング・システムのルイ・デレトラズがそれぞれ制した。
最終戦のエントリーリストも、前戦から少々の変更があった。これまでの3戦で松下信治とフェリペ・ドルゴヴィッチのふたりを起用したMPモータースポーツからは、ニキータ・マゼピンとベント・ビスカールが参戦。またカーリンからは、元F1ドライバーのアレッサンドロ・ナニーニの甥であるマッテオ・ナニーニが出場した。
今回のレースは、フィーチャーレースが15周(最低1回のピットストップ義務を含む)、スプリントレースが5周というフォーマットで行われた。ポールポジションはピアストリで、2番手にはリリム・ゼンデリ(トライデント)が並んだ。
フィーチャーレースの序盤はピアストリがトップを守り、2番手にゼンデリ、3番手にナニーニという順で走行していた。するとエンツォ・フィッティパルディ(BWT HWAレースラボ)とナニーニが3番手争いをしていたところにジャック・エイトケン(カンポス・レーシング)が近づき、一気に2台を抜き去った。
6周目にピアストリがピットストップを行い、エイトケンはトップに浮上。7周目にエイトケン、8周目にエイトケンの後方を走っていた周冠宇(ユニ・ヴィルトゥオーシ)がそれぞれピットストップを行うと、ピアストリが再びトップの座についた。
終盤は先頭からピアストリ、ゼンデリ、フィッティパルディというオーダーとなっていたが、14周目にフィッティパルディに対してトラックリミット超過による5秒のタイムペナルティが科された。フィッティパルディはファイナルラップでもペナルティを受け、最終的なフィーチャーレースの結果は優勝がピアストリ、2位がゼンデリ、3位がアーサー・ルクレール(プレマ・レーシング)となった。
続くスプリントレースはエイトケンとロベルト・メリというカンポス・レーシングの2台がフロントロウに並んだ。スタート直後はエイトケン、周冠宇、メリの順で走行していたが、その後の複数台が絡んだ接触によりメリがトップに浮上。2番手にポジションを上げたデレトラズとの優勝争いとなった。
両者の争いは最終ラップまで続いた。メリはデレトラズからポジションを守り切ったように見えたが、チェッカー直前のホームストレートで2台は接触。メリはスピンを喫し、デレトラズが優勝となった。
これでF2バーチャルレーシングは全戦が終了した。今後F2とF3は、7月3〜5日にオーストリアのシュピールベルグにあるレッドブルリンクで2020年シーズンの開幕を迎える。
■フィーチャーレース
■スプリントレース
■F2バーチャル・レーシング 最終戦バクー 決勝レース(フィーチャーレース/スプリントレース)