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海外レース他 ニュース

投稿日: 2020.06.11 16:17
更新日: 2020.06.11 16:20

パドックにロータリーを設置。VLNが感染対策のオープンエアピットレーン計画改定版を発表

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海外レース他 | パドックにロータリーを設置。VLNが感染対策のオープンエアピットレーン計画改定版を発表

 ドイツのニュルブルクリンクを舞台に争われるVLNニュルブルクリンク耐久シリーズが、無事に予定どおり6月27日に開幕することになったが、このレースに向け新型コロナウイルス感染防止対策として、新たなオープンエアピットレーン計画が発表された。

 ニュルブルクリンクのグランプリコースと、ノルドシュライフェ(北コース)を組み合わせた舞台で争われるVLNは、例年シーズン前半戦はニュルブルクリンク24時間を見据えたレースとして開催されている。新型コロナウイルスの影響でシーズン開幕は遅れることになったが、6月27日にいよいよ開幕戦を迎えることになった。

 とはいえ、問題となっていたのはピットだ。VLNは非常に参戦台数が多く、ニュルブルクリンク24時間同様に1ピットあたり6台を収容してきた。当然、ピットボックス内は6台分のスタッフであふれ、密集した状態となってしまう。

 そこでVLN開催に向け、パドックをピットとする案が提示されていたが、VLNとニュルの関係組織、およびDMSBドイツモータースポーツ協会の間でドライバーやチーム、そしてオフィシャル、関係者がいかに混乱なく、安全にピットイン作業を行えるかという話しあいが重ねられ、すでに発表してあった計画案を改定することになった。

 改定版ではクラスやチームの規模に関係なく、パドックエリアは各チームに公平に割り当てられた均等のエリア(6m×20m)を区分けし、トランスポーターの駐車やテントを設置できるスペースを十分確保した。

 車両はピットレーンの入口を入ったあと、、ふだん車検等に使用されている1番ピットからパドックに入り、図の赤い線に従ってパドックに進入。タイヤ交換等の作業を行った後、一方通行の指示に従い、ロータリーで旋回し2番ピットから出てピットロードへ。ピットレーンに設置された指定の装置で給油をしてコースインをするという流れになる。ピットレーンが40km/h、1番と2番ピットを通過する時とパドックエリアを通過する際は30km/hに速度制限がされ、安全には十分注意を促す。

 6月5日には、地元の強豪であるマンタイ・レーシングの協力のもと、ポルシェ911 GT3 Rを使用して、ニュルのパドックに仮設したピットレーン上の旋回ジャイロを使ってテストを重ねた。VLNの役員、ニュル関係者とポルシェのテストドライバーであるラルス・ケルンも現場に立ち会い、ルート実現可能性の実証検証、特に制限速度の確認を慎重に行い、安全を考慮して実車のレーシングカーでも、その速度で十分に可能だということを検証した。

 VLNスポーツディレクターとレースディレクターを兼ねるミハエル・ボンクは「これらの新型コロナウイルス禍における特別ルールでのレース開催は、すべてのチーム、参加者、ドライバー、メカニックだけでなく、主催者やレースマネージメント側にとっても大きな挑戦になるだろう。多く点で妥協をしなければならないものの、チームやドライバーは協力してこの特別ルールに対応してくれると確信している」とコメントしている。

VLNのスタートシーン
VLNのスタートシーン
VLNのピットレーンの様子
VLNのピットレーンの様子
ニュルブルクリンク24時間でのスバル/STIのピット。ニュルでは1ピット6台使用することから、密度が高かった。
ニュルブルクリンク24時間でのスバル/STIのピット。ニュルでは1ピット6台使用することから、密度が高かった。


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