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海外レース他 ニュース

投稿日: 2020.06.18 16:53
更新日: 2020.06.18 16:59

NASCAR:医療関係者ら招待して3カ月ぶりに観客の前でレース。ホームステッド戦はトヨタが制す

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海外レース他 | NASCAR:医療関係者ら招待して3カ月ぶりに観客の前でレース。ホームステッド戦はトヨタが制す

 2020年のNASCARカップシリーズは6月14日、フロリダ州ホームステッドのホームステッド・マイアミ・スピードウェイでシーズン12戦目となる“ディキシーウォッカ400”が限定的ながら観客を受け入れる形で行われ、デニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)が全ステージを制する圧倒ぶりで、2020年シーズン3勝目を飾った。

 5月半ばのシリーズ再開から8戦目となるホームステッド戦は1周1.5マイル(約2.4キロメートル)オーバルのホームステッド・マイアミ・スピードウェイが舞台。決勝レースは400.5マイル(約640.8キロメートル)、3ステージ合計267周で争われた。

“ディキシーウォッカ400”が開催されたホームステッド・マイアミ・スピードウェイ
“ディキシーウォッカ400”が開催されたホームステッド・マイアミ・スピードウェイ

 今回のレースには、アメリカ国内で新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の初期対応にあたった救急隊や医療スタッフ、軍関係者から1000名のNASCARファンが招待された。招待されたファンのみの来場で、観戦時にはマスク着用といった条件も課されたものの、3月8日のフェニックス戦以来、3カ月ぶりにファンが現地で見守るなか、レースが行われた。

 80周目までで争われたステージ1は、スタート直前に雨が降った影響で予定より遅れてスタート。ジョーイ・ロガーノ(フォード・マスタング)がオープニングラップのターン1でポールスタートのハムリンをかわしトップにおどり出る。

 ステージ1スタート早々の5周目、コースに雨粒が落ち、近くで落雷が発生したことから、レースは赤旗中断。2時間を越えるレース中断を経て天候が回復したため、レースは9周目に再開されたが、32周目にふたたび落雷が発生しイエローコーションが出されると、天候悪化を受け34周目に2度目の赤旗が掲示され再度の中断を余儀なくされた。

 2度目の赤旗はおよそ40分後に解除となり、37周目からレースが再開されると、一度は5番手まで順位を落としたハムリンが徐々にポジションを上げ、75周目のターン1でライアン・ブレイニー(フォード・マスタング)を交わしラップリーダーに浮上して、そのままトップチェッカーを受けた。

 160周目までで争われたステージ2は、序盤こそチェイス・エリオット(シボレー・カマロZL1)やブレイニーがレースをリードしたものの、40周目に3番手だったハムリンがいち早くピットに入り、エリオット、ブレイニーをアンダーカット。これでトップに浮上したハムリンはそのままステージ後半をリードし、ステージ2も制してみせる。

 最終ステージ3は168周目にスタートを迎えたが、170周目のターン4でバランスを崩したロガーノとライアン・ニューマン(フォード・マスタング)が接触。これにより今大会6度目のイエローコーションが導入される。

 このコーション中に、トップと同一周回を走るほとんどの車両がピット作業を済ませると、ハムリンを先頭として176周目にレース再開を迎え、ブレイニー、エリオットとステージ2でも好調を見せたフォード勢が続いた。

 193周目、2番手を走るブレイニーがハムリンにオーバーテイクを仕掛けるも失敗、その間にエリオットが2番手に浮上する。

 217周目、2番手のエリオットは早めにピットに入り、トップを走るハムリンに対するアンダーカットを試みる。ハムリンも218周目にピットに入って応戦したが、エリオットが1.5秒先行することに成功し、ここで順位が入れ替わった。

 しかし、トップに浮上したエリオットはマシンのハンドリングに苦しみペースを上げられず。追う立場となったハムリンが、トップとの差を1周あたり0.2秒ずつ縮めていき、238周目に首位の座を奪い返した。

 ふたたび2番手に後退したエリオットもレース終盤にはペースを上げ、レースフィニッシュまで残り5周のタイミングで首位ハムリンに0.2秒差まで迫ったものの、ターン3走行中にウォールに軽く接触して失速してしまう。

 これで後方からのプレッシャーが消えたハムリンがそのまま優勝。ステージ1~3すべてでトップチェッカーを受ける圧倒ぶりで2020年シーズン3勝目を飾った。

 2位はエリオットが守りきり、3位にブレイニーが続いた。

“ディキシーウォッカ400”を制したデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)
“ディキシーウォッカ400”を制したデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)
“ディキシーウォッカ400”を制したデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)
“ディキシーウォッカ400”を制したデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)

 このホームステッドでは13~14日の2日間連続で下位シリーズのNASCARエクスフニティシリーズも開催され、13日の“フーターズ250”ではハリソン・バートン(トヨタ・スープラ)が、14日の“コンテンダー・ボーツ250”ではチェイス・ブリスコー(フォード・マスタング)が、それぞれ優勝している。

 2020年のNASCARカップシリーズ、次戦は6月21日にアラバマ州タラデガのタラデガ・スーパースピードウェイで行われる。


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