2020年のNASCARカップシリーズは6月27~28日、ペンシルベニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイでシーズン14~15戦目がダブルヘッダーとして開催され、27日の“ポコノ・オーガニクス325”はケビン・ハービック(フォード・マスタング)が、28日の“ポコノ350”はデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)がそれぞれ優勝を飾った。
このポコノでNASCARがダブルヘッダー開催されたのは今回が初めてのこと。シリーズ14戦目にあたる“ポコノ・オーガニクス325”は、1周2.5マイル(約4キロメートル)のオーバルを3ステージ合計130周する形で争われた。
25周目までで争われたステージ1は、アリック・アルミローラ(フォード・マスタング)を先頭にスタート。残り8周となった17周目のターン2でクイン・ハフ(シボレー・カマロ)が単独スピンしてイン側ウォールにヒットしたため、イエローコーションが導入される。
ステージ1はフィニッシュまで残り5周の20周目に再開されると、ターン1でジョーイ・ロガーノ(フォード・マスタング)がそれまでトップを守っていたアルミローラをオーバーテイク。そのまま逃げ切りステージ1を制した。
77周目までのステージ2もロガーノとアミローラがトップを争う構図となり、チェッカーまで2周の75周目にふたりのバトルがぼっ発。ターン1への進入でアウト側ラインを取ったアルミローラがロガーノを攻略、今度はアルミローラがステージ2を制してみせた。
130周目までの最終ステージ3は94周目、首位を走るアルミローラが背後に迫ってきたハービックと同時にピットへ。アルミローラはタイヤ四輪交換してピットアウトしたものの、ハービックは右側2本のみで済ませたため、ここで順位が入れ替わる。
すると、ハービックの動きを見たハムリンも右側のタイヤ2本交換作戦を決行し、アルミローラの前に出てみせた。
114周目に全車がルーティーンのピットストップを終えると、トップはハービック。その2秒後方からハムリンが追う展開となる。追いかけるハムリンは120周目にはギャップを0.9秒まで縮めたものの、同時にマシンにバイブレーションが出始める。
マシンが万全ではなくなったハムリンだが、チェッカーまで残り3周となった127周目にはハービックの0.5秒後方まで接近。その後はドラフティング(スリップストリーム)も駆使してハービック攻略に挑んだものの、ここは先行するハービックがポジションを守りきりトップチェッカー。2020年シーズン3勝目、キャリア通算52勝目を飾った。