BTCCイギリス・ツーリングカー選手権にボクスホールのファクトリーチームとして参戦するPower Maxed Racingは、8月から開幕予定の超圧縮短期決戦となった2020年シーズンへのフル参戦を休止し「ゲストドライバーとのスポット参戦実施を検討するプログラムに移行する」と発表した。
ワークスカーとなるボクスホール・アストラBTCCで4年目のシーズンを迎えるPower Maxed Racingは、2020年の本格的チャンピオンシップ挑戦に向け体制を強化。エースは引き続き“シリーズの顔”とも言うべき大ベテラン、悪童ことジェイソン・プラトを続投するとともに、元王者のチームメイトにはシリーズ復帰組の実力者マット・ジャクソンの起用をアナウンスしていた。
近年のプラトは2017年に王者となったアシュリー・サットンとともにチームBMRのスバル・レヴォーグGTをドライブし、このFRカーでサットンとともに複数の勝利を獲得。
2019年にPower Maxed Racingに移籍してリードドライバーに就任すると、競争力を増したアストラは最終戦ブランズハッチのレース3で大団円となる優勝を飾り、ドライバーズランキング7位でシーズンを終えている。
8月初旬にドニントンパークで開幕予定の新シーズンに向け、フルシーズンエントリーを見合わせるという決断は、先日同様のアナウンスを行なったWSR(ウエスト・サリー・レーシング)のアンドリュー・ジョーダンと同様に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響だと見られている。
ただし、チームは2021年に向け既存のスポンサー契約が引き継がれて復帰することを確約しており、その際にプラトは引き続きエースとしてチームに留まることが確定。一方、2018年以来のBTCC参戦となるジャクソンも、2台目のステアリングを握る最有力候補としての権利を保持する。
「間違いなく、この決断を下すのは容易なことではなかった。我々のチームとオフィシャルパートナーの全社は、全体として来季に向けリソースを維持するために、この決断が正しいことだと感じているんだ」と説明するチーム代表のアダム・ウィーバー。