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海外レース他 ニュース

投稿日: 2020.07.14 09:56
更新日: 2020.07.14 09:59

NASCAR:最終ラップは4ワイドの大接戦。フォードの新人カスターがカップシリーズ初優勝を飾る

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海外レース他 | NASCAR:最終ラップは4ワイドの大接戦。フォードの新人カスターがカップシリーズ初優勝を飾る

 2020年のNASCARカップシリーズは7月12日、ケンタッキー州スパータのケンタッキー・スピードウェイでシーズン17戦目となる“クエーカー・ステート400”が行われ、22歳のコール・カスター(フォード・マスタング)がカップシリーズ初優勝を飾った。

 5月半ばのシリーズ再開から数えて13戦目となるNASCARケンタッキー戦は、1周1.5マイル(約2.4キロメートル)オーバルのケンタッキー・スピードウェイが舞台。決勝レースは400.8マイル(約640.8キロメートル)、3ステージ合計267周で争われた。

ケンタッキー州スパータのケンタッキー・スピードウェイ
ケンタッキー州スパータのケンタッキー・スピードウェイ

 80周目までのステージ1は、アリック・アルミローラ(フォード・マスタング)が支配。4番手からスタートしたアルミローラは10周目のターン2でポールポジションからスタートしたカイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)をオーバーテイクすると80周中、70周に渡ってラップリーダーを務める快走でトップチェッカーを受けた。

 160周目までで争われたステージ2は、88周目にアルミローラを先頭にスタート。

 アルミローラは50周に渡ってラップリーダーを守ったが138周目、4番手からスタートしたライアン・ブレイニー(フォード・マスタング)がアルミローラをオーバーテイクし、首位の座を奪う。

 首位となったブレイニーが151周目にピットインすると、ピットタイミングを引っ張るブラッド・ケセロウスキー(フォード・マスタング)がラップリーダーにおどり出る。

 154周目、ケセロウスキーがピットに入るとほぼ同じタイミングでマット・ケンゼス(シボレー・カマロZL1)がターン3で単独スピン。これにより今大会初のイエローコーションが導入される。抜群のタイミングでピットに入ったケセロウスキーはブレイニーの前でコースに復帰し、ラップリーダーを守ることに成功した。

 残り1周となった160周目にレースは再開、2番手となったブレイニーはケセロウスキーの背後に迫るが、オーバーテイクには至らず、ケセロウスキーがトップチェッカーを受けた。

 最終ステージ3は168周目に再開されるとケセロウスキーがレースをリード。翌169周目には3番手からスタートしたマーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)がブレイニーを交わし2位へとポジションを上げた。

 2番手を走るトゥルーエクスJr.は184周目、ターン1で首位ケセロウスキーをインからオーバーテイクしラップリーダーにおどり出ると、ケセロウスキーに対するギャップを徐々に広げていく。

 そんななか、229周目にブレナン・プール(シボレー・カマロZL1)のタイヤがバーストし、ホームストレッチ上にタイヤ片が散乱。そのとき、ルーティーンのピット作業のためピットレーンへと進んでいたオースティン・ディロン(シボレー・カマロZL1)は、このアクシデントによりイエローコーションが導入されると見込んで、急遽コースへ復帰。その際、バランスを崩して単独スピンを喫し、ターン4の壁に接触してしまう。イエローコーション中にピットを済ませ、タイムロスを減らそう焦ったディロンだったが、自らもイエローコーションの要因となってしまった。

 238周目、トゥルーエクスJr.を先頭にブレイニー、カート・ブッシュ(シボレー・カマロZL1)、ケセロウスキー、ケビン・ハービック(フォード・マスタング)の順でレースは再開。

 しかし、243周目のターン2でジョン・ハンター・ネメチェク(フォード・マスタング)がバランスを崩し、壁に接触。これにより今大会3度目のイエローコーションが導入される。

 レースは249周目に再開を迎えたが、リスタート早々ホームストレッチで5番手を走るケセロウスキーが3番手ジミー・ジョンソン(シボレー・カマロZL1)に追突し、ジョンソンはスピンしてしまう。これにより今大会4度目のイエローコーションが導入された。

追突され、スピンするジミー・ジョンソン(シボレー・カマロZL1)
追突され、スピンするジミー・ジョンソン(シボレー・カマロZL1)

 255周目にレースが再開されると、3番手からリスタートしたハービックがブレイニー、トゥルーエクスJr.を交わし首位に浮上。そのままレースをリードするかと思われたが、260周目のターン4でケンゼスが再び単独スピン。壁に接触することはなかったが、このアクシデントで今大会5度目のイエローコーションが導入される。

 残り2周となった266周目にレースは再開され、首位を争うハービック、トゥルーエクスJr.、ブレイニー、カスターが4ワイドで並びファイナルラップへ突入。ハービックとトゥルーエクスJr.が接触するなか、4ワイドの争いを制したのはアウト側からターン1へアプローチをとったカスターだった。

 ターン1の立ち上がりで首位におどり出たカスターはそのままチェッカー。2020年シーズンよりNASCARカップシリーズにフル参戦を開始した22歳のカスターが初優勝を飾った。

NASCARケンタッキーを制したコール・カスター(フォード・マスタング)
NASCARケンタッキーを制したコール・カスター(フォード・マスタング)
NASCARケンタッキーを制したコール・カスター(フォード・マスタング)
NASCARケンタッキーを制したコール・カスター(フォード・マスタング)

 2位にはトゥルーエクスJr.が入り、3位はマット・ディベネデット(フォード・マスタング)が獲得した。

 7月10日には同地でNASCARエクスフニティ・シリーズの“アルスコ300”が開催され、こちらはオースティン・シンドリック(フォード・マスタング)が優勝を飾っている。

 2020年のNASCAR、次戦は7月15日にテネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで100万ドル(約1億1千万円)の賞金をかけて戦う“NASCARオールスターレース”が行われる。


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