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海外レース他 ニュース

投稿日: 2020.08.17 13:12
更新日: 2020.08.17 15:27

3度目のインディ500予選は安全策を取り26番手のアロンソ「予選はミスをしないことを心がけた」

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海外レース他 | 3度目のインディ500予選は安全策を取り26番手のアロンソ「予選はミスをしないことを心がけた」

 昨年フェルナンド・アロンソがインディ500の予選を通過できず、最も規模の小さいフンコス・レーシングに敗れたことは、予選の最大のトピックスとなった。

 インディ500の予選を通過するには、単に速いマシンを仕上げることだけではなく、プラクティスを無事に消化し、最後には運も必要ということを知らしめるシーンだった。

 アメリカのファンは決してフェルナンド・アロンソの実力を疑ってるわけではないが、100年以上のインディ500の歴史は、そういった悲哀をいくつも見てきたのだ。

 アロンソのモチベーションはあくまでインディ500のチャンピオンであることは間違いないが、まずは予選で勝利に可能な限り近いポジションを手にしなくてはいけない。

 プラクティス2日目のクラッシュがアロンソのハートにどれだけダメージを与えたかは定かではないが、ファイティングスピリットと同じくらいステディに走ることも、自分に言い聞かせていたであろう。

アテンプトの準備を行うフェルナンド・アロンソ
アテンプトの準備を行うフェルナンド・アロンソ

 予選前日のファストフライデイでは4周平均のアベレージが、229mph台まで上がっていた。

 予選アテンプトのドロー(くじ)では13番手となったアロンソ。気温が上がるほど厳しいとされている予選では、11時から始まる発走順が早い方が有利とされている。33台中13番手はさほど悪くなかった。

フェルナンド・アロンソ(アロウ・マクラーレンSP)
フェルナンド・アロンソ(アロウ・マクラーレンSP)

 まずはアロウ・マクラーレンSPのチームメイト、パトシリオ・オワードが8番目にアテンプト。4周の平均で230.213mphをマークしている。

 アロンソはコースインすると1周目39秒2297、2周目39秒.3278、3周目39秒3838、4周目39秒4233で周回し4周の平均が228.747mphで終えた。

 アロンソはピットに戻り、TVインタビューを終えて恒例のブリックヤードで記念撮影をした。

 今年はソーシャルディスタンスを保つためにドライバー、チームオーナーとマシンのみの撮影だったが、うっすらと汗を浮かべる中にホッとした表情もうかがえる。

 気温も上がり始めていたし、ファストフライデイからシボレー勢に元気がないのも、アロンソにとってはマイナス要因だった。

 シボレー勢の最有力であるはずのペンスキーの4台ともペースが上がらず、ファストナインに入る気配すらなかったのだ。

 33台目のJR.ヒルデブランドの予選アテンプトが終わると、アロンソの位置は25番手だった。

 全車ひと通りアテンプトが終わると、2度目以降のアテンプトも許されているが、アロンソはあえて再アテンプトには出なかった。1度目のアテンプトで大きな失敗でもしていない限り、2度目にジャンプアップする可能性も低く、さらには無理にダウンフォースを減らせば壁に当たるリスクもある。

 安全策を取ったと言えばそれまでだが、アロンソのグリッドの周りを見回したら、それも賢明だったことがわかる。

 チームメイトのオワードが15番手、オリバー・アスキューが21番手。さらに2度目のアテンプトをしていたペンスキー勢もウィル・パワーが22番手、パジェノーが25番手、3度もインディ500を勝っているエリオ・カストロネベスは28番手に留まっていたのである。

 あえて壁に当たるかもしれないリスクを冒してまでも、2度目のアテンプトに望む理由はなかった。

トリプルクラウンを目指すフェルナンド・アロンソ
トリプルクラウンを目指すフェルナンド・アロンソ

「マシンはよくなっていたけど、予選はミスをしないことを心がけた。確かに満足のいく速さは出なかったけれど、それは仕方がないね」とアロンソは予選のポジションを割り切っていた。

 予選後に残された走行時間は、日曜日のファストナイン後の2時間45分の走行と、金曜日のカーブデイのみ。そして、23日にインディ500のスタートを迎える。

 果たしてフェルナンド・アロンソのトリプルクラウンは成るだろうか。


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