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海外レース他 ニュース

投稿日: 2020.09.27 17:53
更新日: 2020.09.27 18:16

FIA-F2第10戦ロシア レース2:大クラッシュによりレースは途中打ち切りに。周冠宇が初優勝、角田裕毅は6位

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海外レース他 | FIA-F2第10戦ロシア レース2:大クラッシュによりレースは途中打ち切りに。周冠宇が初優勝、角田裕毅は6位

 9月27日(日)、2020年FIA-F2第10戦ロシアのスプリントレース(決勝レース2)が開催され、7周目に発生した大クラッシュでレースは打ち切りに。規定により5周終了時点のリザルトが適用され、周冠宇(ユニ・ヴィルトゥオーシ)が初優勝。日本の角田裕毅(カーリン)は6位、佐藤万璃音(トライデント)は15位だった。

 ソチの気温は28.1度、路面温度37.8度のドライで引き続き暑く、風は無風だ。規定周回数は21周、タイヤ交換の義務はない。

 フィーチャーレース(決勝レース1)上位8台はリバースグリッドが適用され、ポールポジションは周、2番手にニキータ・マゼピン(ハイテックGP)、3番手はジャック・エイトケン(カンポス・レーシング)、4番手にユアン・ダルバラ(カーリン)の順となった。

 角田は7番手、佐藤は13番手につける。選手権4位の角田と僅差の争いを繰り広げるシリーズランキング上位のライバルは、5点ビハインドで同5位のロバート・シュワルツマン(プレマ・レーシング)が11番手、同点で同3位のクリスチャン・ルンガー(ARTグランプリ)は21番手から前を追うこととなった。

 1点でも多くポイントを獲得したいドライバーたちの思いが交錯するなか、日本時間の16時55分にフォーメーションラップがスタート。各車トラブルなくグリッドにマシンをつけ、スプリントレースが幕を開ける。

 各車スリーワイドからフォーワイドになりながら1コーナーを通過し2コーナーへ。トップは周が死守し、後方で混戦を上手に制したのは、スタートダッシュに定評のある8番手スタートで選手権首位のミック・シューマッハー(プレマ・レーシング)。ポジションを一気に4番手までアップする。

 さらに後方では接触がありギリェルメ・サマイア(カンポス・レーシング)がタイヤを切ってしまい、ジェイク・ヒューズ(BWT HWAレースラボ)もマシンを止めリタイアした。

 サマイアが3コーナーのアウト側にマシンを止めてしまい2周目にはVSC(バーチャル・セーフティ・カー)が導入。レースは3周目から仕切り直しとなり周、マゼピン、エイトケン、シューマッハーの順で突き進んでいく。

 すぐにトップ争いは激化しシューマッハーがエイトケンをパスし3番手へ、さらに角田が選手権2位のカラム・アイロット(ユニ・ヴィルトゥオーシ)を抜いて7番手に浮上した。

 7周目、ギオットとエイトケンが僅差のバトルを展開。2コーナーを通過後、ギオットがアウトからエイトケンに並びサイドバイサイドで3コーナーを進む。コーナー中間を過ぎたあたりでエイトケンが少しアウトに膨らみ、エイトケンの右リヤタイヤとギオットの左リヤタイヤが接触。

 まずギオットのマシンが軽く浮き、ほぼノーブレーキでバリアにクラッシュ。そしてエイトケンもコントロールが効かず車体右側から突っ込む。その衝撃は強弾性プラスチックのテックプロバリアを跳ね飛ばし、2台のマシンがその中に埋まってしまうほどだった。

 昨年のスパ、そしてソチの悪夢が脳裏をよぎるも、ふたりは自力でマシンを降りる。その後ギオットのマシンから出火。消化作業とバリア修復のため赤旗が提示され、全車は一度ピットインする。

 その後、再開の見込みが立たず、アクシデントから25分が経過しようというところでレースは途中打ち切りに。規定により5周終了時点のリザルトが適用され、これにより周が自身、そして中国人ドライバー初の優勝。2位にはマゼピン、3位はシューマッハーとなった。角田は6位入賞、佐藤は15位でレースを終えている。

 レース距離が75%を消化していないため、獲得できる選手権ポイントは半分となった。ポイントランキング上位5台は、191点でシューマッハーが首位。以下169点のアイロット、147点の角田、145点のルンガー、140点のシュワルツマンと続く。

 残り2戦となった2020年FIA-F2。次戦は約2ヶ月後、11月27〜29日にバーレーンで開催される。

■FIA-F2第10戦ロシア スプリントレース(レース2) 暫定リザルト

Pos. No. Driver Team Time/Gap
1 3 周冠宇 ユニ・ヴィルトゥオーシ 5Laps
2 24 N.マゼピン ハイテックGP 0.818
3 20 M.シューマッハー プレマ・レーシング 4.816
4 9 J.エイトケン カンポス・レーシング 6.459
5 25 L.ギオット ハイテックGP 7.670
6 7 角田裕毅 カーリン 8.282
7 4 C.アイロット ユニ・ヴィルトゥオーシ 9.141
8 2 D.ティクトゥム ダムス 9.769
9 12 P.ピケ チャロウズ・レーシング・システム 10.506
10 21 R.シュワルツマン プレマ・レーシング 11.244
11 8 J.ダルバラ カーリン 11.988
12 16 A.マルケロフ BWT HWAレースラボ 12.438
13 6 C.ルンガー ARTグランプリ 13.536
14 5 M.アームストロング ARTグランプリ 14.053
15 23 佐藤万璃音 トライデント 14.611
16 14 G.アレジ MPモータースポーツ 15.032
17 11 L.デレトラズ チャロウズ・レーシング・システム 15.717
18 1 J.ビップス ダムス 17.100
19 22 R.ニッサニー トライデント 17.757
20 15 F.ドルゴヴィッチ MPモータースポーツ 38.002
17 J.ヒューズ BWT HWAレースラボ DNF
10 G.サマイア カンポス・レーシング DNF

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