インディアナポリス・モータースピードウェイのロードコースを舞台にダブルヘッダーで開催されたインディカー・シリーズ・ハーベストGP。3日に行われた第13戦決勝レースは、ポールポジションからスタートしたウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が今季2勝目を挙げた。
17番手からスタートした佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、14位でレースを終えた。
気温が16~17度と、前日同様に寒いコンディションでのレースとなったハーベストGPのレース2では、ウィル・パワーがポールポジションスタートからの75周全ラップをリードしての完勝を飾った。
今シーズン2勝目、通算39勝目、そして、インディアナポリスモータースピードウェイのロードコースでの4勝目となった。
午前中の予選で1分9秒の壁をただひとり破ってポールポジションを獲得したパワー。それは彼にとって通算61回目のPPだった。伝説のドライバー、マリオ・アンドレッティの持つ記録=67回がいよいよ近づいてきている。
レースでは終盤にコルトン・ハータ(アンドレッティ・ハーディング・スタインブレナー・オートスポート)の接近を許したが、アタックのチャンスを与えるところまで近づけさせずにゴールへと飛び込んだ。
ピット作業でのミスや、レース展開が不運に作用することもなく勝利を飾ることができたパワーは、表彰台で安堵の表情を見せた。
「マシンが昨日より断然良くなっていたから、すべてのラップを全力プッシュで走ったよ。燃費をセーブする必要もあったけれど、アクセルを早めに戻しながらもコーナリングは限界まで攻め続けた」
「ファンタスティックな1日になった。またビクトリーレーンに上がることができ、とても幸せだ。最後はもうタイヤがなくなっていて、厳しいバトルになった。コルトン・ハータを後方に封じ込め続けるのは大変だったよ」
「今日はイエローなどで影響を受けるレースとならなくてよかった。ピットクルーの仕事も完璧だった」とパワーは語った。
レース1はジョセフ・ニューガーデン、レース2はパワー。ロジャー・ペンスキーがオーナーとなったコースでのイベントは、7月のGMRグランプリ、8月のインディ500に続く3イベント目。ようやくチーム・ペンスキーはボスのコースで勝利を飾り、それはダブルヘッダーの両レース制覇となった。
ハータは昨日の失敗に学び、今日はタイヤマネジメントとプッシュ・トゥ・パスの管理に注意を払っていた。先行を許したチームメイトのアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)をレース終盤にパスし、パワーの背後へと迫ったが、0.8秒届かなかった。
3位はロッシ。ハーベストGPで両レースとも表彰台に上ったのは彼だけだ。そして、ロッシはミド・オハイオでのレース1から4戦連続のトップ3フィニッシュともなった。