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海外レース他 ニュース

投稿日: 2020.10.16 18:50

TCR EU第4戦:マイク・ハルダーが2年越しのバルセロナ制覇。兄妹ドライバーの兄が揃って躍進

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海外レース他 | TCR EU第4戦:マイク・ハルダーが2年越しのバルセロナ制覇。兄妹ドライバーの兄が揃って躍進

 2020年は全6戦を予定するTCRヨーロッパ・シリーズは、後半戦突入となる第4戦が10月10~11日にスペイン・バルセロナで開催され、2018年にも同地ゲスト参戦で勝利を挙げているマイク・ハルダー(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/プロフィ・カー・チーム・ハルダー)が2年越しのトップチェッカーで今季初の2勝目を飾ったドライバーに。続くレース2はアンドレアス・バックマン(ヒュンダイi30 N TCR/ターゲット・コンペティション)が今季初優勝を飾り、ともに兄妹参戦を続けるドライバーが兄の威厳を示すリザルトを手にした。

 ツーリングカー超高速バトルのモンツァ戦を経て、シリーズは欧州の代表的F1トラック連戦が続き、例年は最終戦に位置付けられていたバルセロナが第4戦の舞台に。その予選ではここまで選手権首位を維持し60kgものウエイトを搭載するダン・ロイド(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/ブルータル・フィッシュ・レーシングチーム)がトップ10圏外に沈む一方で、同じホンダ勢の2台とヒュンダイがトップ4を分け合う直接対決の構図となった。

 その勝負を制したのはマット・オモラ(ヒュンダイi30 N TCR/BRCレーシングチーム)で、今季TCRドイツから急遽転身したハルダーを0.024秒差で抑えてポールポジションを獲得。3番手にはオモラのチームメイトであるダニエル・ナジーが続き、4番手には前戦勝者のペペ・オリオラ(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/ブルータル・フィッシュ・レーシングチーム)。そして5番手にモロッコの英雄メディ・ベナーニ(アウディRS3 LMS/コムトゥユー・レーシング)以下、僚友のサミ・タウフィク、第2戦勝者ニコラス・ベアト(アウディRS3 LMS/コムトゥユー・レーシング)ら3台のアウディが続くグリッドとなった。

 そのまま土曜午後に開催されたレース1は、オープニングでフロントロウのハルダーがポールシッターを仕留めて先頭で1コーナーへ。首位陥落のオモラはグリップ確保に苦しみ、1周目を終えるまでに地元オリオラにもかわされ3番手へと後退する。

 その後方では今季シリーズ初の女性勝者となったジェシカ・バックマン(ヒュンダイi30 N TCR/ターゲット・コンペティション)が、このラウンドからチームメイトとして参戦するアルゼンチン出身ドライバーのホセ-マヌエル・サパーグ(ヒュンダイi30 N TCR)に追突しコースオフ。2台ともにトラックへ復帰したものの、サパーグのヒュンダイはリヤに大きなダメージを抱えてしまう。

 さらに、もうひとりの“妹”ドライバーであるミシェル・ハルダー(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/プロフィ・カー・チーム・ハルダー)は、4周目にメカニカルトラブルでピットへと向かい、彼女のシビックはそのままレースを終えるなど、女性ドライバーには受難続きのレース展開となる。

 一方で6周目にはチームメイト同士で4番手争いを展開していたアウディ勢に動きがあり、ティーンエイジャーのタウフィクが同郷の大先輩ベナーニをかわして4番手に浮上し、そのままの勢いで続く7周目の1コーナーではオモラも仕留め、鮮やかなオーバーテイクで3番手へと上がってくる。

前戦勝者のペペ・オリオラ(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/Brutal Fish Racing Team)はR1で2位を死守
R1ではマット・オモラ(ヒュンダイi30 N TCR/BRC Racing Team)を追走し5位となったメディ・ベナーニ(アウディRS3 LMS/Comtoyou Racing)
TCRドイツの失格騒動で急遽、ヨーロッパ・シリーズを追うことに決めたマイク・ハルダー(中央)が今季2勝目を飾った

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