10月19~20日にイタリアのバレルンガ、アウトドローモ・ピエロ・タルフィで、TCR規定を統括するWSC主催による『PURE ETCR』初の公式テストが実施され、テストの準備が整った最初の電動ツーリングカーである『ヒュンダイ・ヴェロスターN ETCR』が充実のテストマイレージを走破。ヒュンダイ・モータースポーツのテスター兼開発ドライバーに就任したアウグスト・ファーフスは「とても前向きな一歩で、すべてがポジティブだった」と充実の表情を見せた。
TCR規定を活用したフルエレクトリック・ツーリングカー選手権『PURE ETCR』初の公式テストは、シリーズ向けの電動パワートレインを供給するWilliams Advanced Engineering(ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング/WAE)や、シリーズで使用される“Energy Station(エナジーステーション)”などハードウェア開発を担うマグレックやエネルXの公式パートナーやサプライヤーが集結して開催された。
テストの焦点は、電力管理や車両のトラクションコントロール、バッテリーパフォーマンス、充電など、あらゆる分野に渡ったが、忙しい2日間のドライブを終えたファーフスは「素晴らしいステップだったが、まだまだやるべきことはたくさんあるよ」と、すでにテスターとしての自覚充分のコメントを残した。
「まだ僕にとってもヴェロスターN ETCRのステアリングを握るたびに学ぶことがあり、毎回システムとクルマについて習熟する素晴らしい機会になっている」と続けたファーフス。
「ドライバーとして成長できるのは個人的にうれしいが、今回の目的は技術的な側面の検証にある。WAE製のバッテリーとフルスペックのe-kitを搭載した最初のETCRカーとして、すべてが机上ではなく本物のトラック上でどのように連携するかを確認する最初のチャンスになった」