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海外レース他 ニュース

投稿日: 2020.11.27 13:06

ラスト2戦のポイント状況まとめ。角田裕毅はF1への資格を手にできるのか【FIA F2直前プレビュー】

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海外レース他 | ラスト2戦のポイント状況まとめ。角田裕毅はF1への資格を手にできるのか【FIA F2直前プレビュー】

 9月末に開催されたFIA F2第10戦ソチから約2ヵ月、2020年シーズンのFIA F2選手権ラスト2連戦がいよいよ始まる。注目はもちろん、角田裕毅。果たしてスーパーライセンス獲得条件であるランキング5位以上の成績を残すことができるのか。角田にとって重要な局面を迎えるこの2連戦を前に、現在のFIA F2のポイントランキング、ポイント配分システム、そしてスーパーライセンスを獲得するために残り何ポイントが必要なのか、状況を整理しておこう。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 まずは現在のF2のポイントランキングだ。

■2020 FIA F2 ポイントランキング(第10戦終了時点)

Pos Driver Points
1位 ミック・シューマッハー 191
2位 カラム・アイロット 169
3位 角田裕毅 147
4位 クリスチャン・ルンガー 145
5位 ロバート・シュワルツマン 140
6位 ニキータ・マゼピン 140
7位 ルイ・デレトラ 122
8位 周冠宇 119.5
9位 ルカ・ギオット 104
10位 ダン・ディクトゥム 80.5

 上記の表はランキングの上位10名までを掲載しているが、トップに立っているのはミック・シューマッハー(プレマレーシング)、2位はカラム・アイロット(UNIヴィルトゥオーシ)、そして3位に角田(カーリン)がつけている。首位のシューマッハーは2位のアイロットに22ポイント差をつけ、一歩リード。アイロットと角田の差も22ポイントと、この3名のギャップはやや開いている。

ミック・シューマッハー(プレマ・レーシング)
ミック・シューマッハー(プレマ・レーシング)

 気になるのは、角田から6位のニキータ・マゼピン(ハイテックGP)までの差が7ポイントとほぼないことだろう。ただし、F2はひとつの週末に2レース開催され、そのポイント配分も高いため、角田以下のメンバーだけでなく、ミック、アイロットも含め、1レースごとの結果で大きく変動する可能性は大いにある。

■2020 FIA F2ポイント配分

Pos Feature Race Sprint Race
1位 25 15
2位 18 12
3位 15 10
4位 12 8
5位 10 6
6位 8 4
7位 6 2
8位 4 1
9位 2
10位 1

※レース1ポールポジション:4ポイント
※レース1ファステスト:2ポイント(10位以内でフィニッシュした場合に加算)
※レース2ファステスト:2ポイント(10位以内でフィニッシュした場合に加算)

 F2のポイント配分システムは1大会2レース制となっており、最大で48ポイントの獲得が可能。シーズンはあと2戦残っているため、現在ランキング9位のルカ・ギオット(ハイテックGP)までがチャンピオン獲得権利を持つ。内容面からは今年後半、F2参戦2年目でドライバー、チームともに力を発揮しているシューマッハーがチャンピオン最有力候補であることに変わりはないだろう。

 それでも予選1発の速さに関して言えば角田やマゼピン、周冠宇(UNIヴィルトゥオーシ)らもシューマッハーに引けをとっておらず、予選で上位グリッドを獲得できれば戦いの様相は異なる。なかでも気になるのはシーズン後半にかけてハイテックがレースでのパフォーマンスを伸ばしていることだ。

ニキータ・マゼピン(ハイテックGP)
ニキータ・マゼピン(ハイテックGP)

 ハイテックは今季がチームとしてF2初参戦のシーズンのため、序盤は苦戦する様子も見られていた。しかし、後半になるにつれ、マシンの戦闘力は高くなり、特にストレートでの伸びは他車を上回っている様子も見られる。そのため、ロングストレートが多いバーレーンのコースでは彼らが強さを発揮するかもしれない。

 一方カーリンは、1発の速さは抜群だがハイテックと比較するとややストレートでの伸びが足りないのか、ハイテックGPのマシンとストレート勝負になった際に、差が開くシーンも何度か見られた。ランキングを考慮すると、角田はマゼピンに前を走られたら厄介だ。

 さらに、クリスチャン・ルンガー(ARTグランプリ)、ロバート・シュワルツマン(プレマレーシング)も角田と同じF2ルーキーで、今年は随所で速さを見せてきた。

 バーレーンの最終2連戦はコースレイアウトが変わるため、仮に今週末の第11戦で好成績を残せたとしても、翌週の第12戦も同じ展開になるとは考えにくい。チャンピオン争い、そしてランキングの変動は毎戦、注視していく必要がある。

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