12月11~13日にブラジル・インテルラゴスで開催された同国最大のツーリングカー選手権SCBストックカー・ブラジルの2020年最終戦“スーパーファイナル”は、シボレー陣営のトップチーム、ユーロファーマ-RCのリカルド・マウリシオがポール・トゥ・ウインの完勝を飾って自身3度目のドライバーズチャンピオンを獲得。今季デビューのTOYOTA GAZOO Racingブラジル製『トヨタ・カローラ』は、惜しくも戴冠を逃す結果となった。
シーズン前半戦から猛威を振るったニューカマー、TGR勢に対して、シリーズの盟主シボレーは中盤以降に劣勢を跳ね返す復活劇を披露。ライバル陣営が30点差を得るたびに、ブランドごとに年間2度の使用権利が解放される“アップデート・パッケージ”を活用し、クルーズはカローラとの戦闘力差をジリジリと埋めていった。
11月のゴイアニア戦ダブルヘッダーでついにシボレー勢にキャッチアップされたトヨタ陣営は、このアップデート・パッケージを初投入してホセ・カルロス・パーチェに乗り込んできたが、予選でポールポジションを射止めたのはマウリシオとクルーズで、選手権首位チアゴ・カミーロ(イピランガ・レーシング)のカローラは17番手に沈むなど、トヨタ陣営は最終決戦を前に不穏な空気に包まれた。
その予感は日曜24周の決勝レースで現実のものとなり、新鋭ガエターノ・ディ・マウロ(KTFスポーツ)や僚友の3冠王者ダニエル・セラ(ユーロファーマ-RC)のシボレー勢を従えたマウリシオが、スタートから首位を堅守。セザール・ラモス(イピランガ・レーシング)、リカルド・ゾンタ(RCMモータースポーツ)、ネルソン・ピケJr.(フルタイム・バッサーニ)らのトヨタ・カローラ勢を抑えたマウリシオが、そのままレースを支配していく。