2020年シーズンから年またぎのスケジュールで開催されているアルゼンチン最高峰のツーリングカー選手権、スーパーTC2000(STC2000)の第8戦が1月16~17日の週末にパラナで開催され、TOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアのエース、マティアス・ロッシ(トヨタ・カローラSTC2000)が日曜フィーチャーレースを制し、自身5度目の戴冠に向け選手権リードを拡大する結果となった。
同国東部エントレ・リオス州に位置するトラックに移動し2週連続開催となったシリーズ終盤戦は、年明け初戦で週末完全制圧を成し遂げた2019年王者のリオネル・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT/ルノー・スポール・カストロール・チーム)が、土曜クオリファイレースを制してシーズン4勝目を記録して幕を開けた。
真夏の期間を迎えているアルゼンチンの気候は、先週に引き続きドライバーたちを苦しめ、通常ならオフシーズンとなる高温条件に悲鳴を上げるマシンが続出。
トヨタのプライベーター、ミダス・カレラ・チームのリカルド・リサッティ(トヨタ・カローラSTC2000)はブレーキに問題を抱え、9周目の2コーナーで大クラッシュを喫してサーキット全体が緊迫の空気に包まれる場面もあった。
この際のセーフティカーランを活かし、マシンのクールダウンに専念したデイフェンディングチャンピオンは、計時予選から速さを見せたホセ-マニュエル・ウルセラ(シボレー・クルーズ/モンティ・モータースポーツ)と、2016年王者アグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ/シボレーYPFチーム)を従えトップチェッカー。選手権首位を行くロッシに並び、今季最多勝を手にした。
また、レース後には3位カナピノのスポイラーに車両規定違反が発覚し、スチュワードは降格処分を決定。代わって4位フィニッシュだったディエゴ・チャンティーニ(ホンダ・シビックSTC2000/プーマ・エナジー・ホンダレーシング)が昇格し、自身初の表彰台を獲得した。
明けた日曜。最大30周、最長時間50分のフィーチャーレースは前日勝者ペーニャとウルセラのフロントロウでスタートが切られると、5番グリッドのベルナルド・レイバー(シボレーYPFクルーズ/シボレーYPFチーム)がポジションを上げ、チャンティーニの背後4番手に進出する。