北米のインディカー・シリーズを筆頭に、F1でのテスト兼開発ドライバーも経験し、ABBフォーミュラE選手権やVASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカー(現RSC)でも活躍を演じたシモーナ・デ・シルベストロが、2015年以来のインディカー参戦を表明。シボレー陣営のパレッタ・オートスポーツから、自身6度目のインディ500参戦が決定した。
VASCシリーズ最大の祭典で、世界的な名声を獲得する『バサースト1000』へのゲスト参戦を経て、2017年から当時ニッサン陣営のファクトリー支援チームだったケリー・レーシング(現ケリー・グローブ・レーシング)のシートを得てフル参戦を開始したスイス出身のシモーナだが、キャリア初の本格的“ハコ車2であるニッサン・アルティマを手なづけるのに苦心し、3年間でトップ10フィニッシュ3回の戦績に終わっていた。
そのオーストラリア大陸でのツーリングカー選手権参戦を経て2020年は欧州シーンへと復帰し、現在ポルシェのファクトリー契約ドライバーを務めるシモーナは、2021年もその職務を継続するかたわら、女性代表のベス・パレッタ率いるパレッタ・オートスポーツから、名門チーム・ペンスキーのサポートを得た新たなプログラムの一部として、世界3大レースへの復帰を決めた。
「ここ数年は散発的なレース活動が続いてきたけれど、このレースで適切なショットを得るため、私はこの契約に向けて一生懸命に取り組んできた。ついにそれが実現したのは本当にエキサイティングなこと!」と、シリーズ公式サイトに語った16号車のシボレーをドライブする予定のシモーナ。
「数カ月前に(代表の)ベスから電話を受け、この機会について話を聞いた。文字どおりその1時間後には、Zoomでロジャー・ペンスキーや(ペンスキー・コーポレーション代表の)バド・デンカーと話し合いを持っていた。一連のことがこれほど迅速に起こったのは、本当に非現実的だったわ」と振り返ったシモーナ。