新型コロナウイルス(COVID-19)感染症対策として5日間の緊急ロックダウンを実施した地元州政府の方針に従い、開幕前合同テストを延期していたRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップは、移動制限明けの2月19日にウイントンでのテストを無事に実施。この2021年にErebus Motorsport(エレバス・モータースポーツ)からトップカテゴリー昇格を果たす、初代TCRオーストラリア王者のウィル・ブラウン(ホールデン・コモドアZB)がトップタイムを記録した。
そのエレバスは、ブラウンとブロディ・コステッキの21年仕様マシンをお披露目したほか、Brad Jones Racing(ブラッド・ジョーンズ・レーシング/BJR)もメインパートナーにコカ・コーラ社を迎えるなど、今季の体制を確定させている。
この週末に迫った聖地バサーストでの2021年開幕戦を前に、COVID-19対策として2月12日にクイーンズランド、16日からウイントンと2カ所に分割しての合同テストを予定していたRSCは、移動制限に加えて5日間の緊急ロックダウンが発令された影響で、クイーンズランドではからくも8時間半の走行枠を無事に終える一方、ウイントンでのテストは19日に延期される事態となっていた。
州境封鎖も伴った5日間の移動制限が明け、19日のビクトリア州ウイントンにはエレバスを筆頭に、Walkinshaw Andretti United(ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド/WAU)やTeam 18(チーム・エイティーン)、BJRなどのプライベーター・ホールデン陣営に加えて、Tickford Racing(ティックフォード・レーシング)とKelly Grove Racing(ケリー・グローブ・レーシング)のフォード陣営も集結し、各車精力的に周回を重ねた。
その1日で最速タイムを叩き出したブラウンは、2019年にヒュンダイi30 N TCRで初代TCRオーストラリアのドライバーズタイトルを獲得すると、2020年はエレバスの配下でSuper2シリーズに参戦。今季より晴れてスーパーカーの舞台にステップアップすることが決まった。
ブラウンが記録した1分19秒5089のタイムよりコンマ5秒ほど遅れた2番手には、同じくホールデンのWAUで2年目を迎えるチャズ・モスタートが続き、セッション開始時にタイムボード最上位に立っていたデビッド・レイノルズが、フォード勢最上位の3番手で移籍後初の公式セッションを終えている。
その背後にはチーム18のスコット・パイ(ホールデン・コモドアZB)、エレバスのコステッキと続き、6番手にこの日最多の135周を走破したキャメロン・ウォーターズ(フォード・マスタング)が続く結果となった。