2021年のNTTインディカー・シリーズ開幕戦を翌週に控えた4月8、9日にインディアナポリス・モータースピードウェイ(IMS)で、合同のオープンテストが行われた。
インディ500を前に行われるスーパースピードウエイでの最後のテストで、レギュラードライバーに加えて、カムバックするドライバー、ルーキーなど全32台が参加。今年でインディカー12年目を迎えるレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨もこのテストに参加した。
21年になってから琢磨はセブリングで2回、アラバマのバーバー・モータースポーツパーク、そしてテキサスのオーバルでテストをこなしてきたが、連覇を目論むインディ500のスーパースピードウエイのテストは、これが最初で最後のチャンスだけに貴重な機会だ。
今季の新スポンサー、シールドクリーンザーズの白と赤のカラーになった琢磨のマシンがピットロードに姿を現し、琢磨も赤を貴重としたレーシングスーツになった。マシンは2021年に向けてエアロパーツの仕様が変わっている。
新しいエンジニアとなったマット・グリーズリーと二言三言話してマシンに乗った琢磨は、まずは順調に走り出していた。
開始早々にエド・カーペンター・レーシングのリナス・ヴィーケイがターン1でバランスを崩してクラッシュ。しばらくの間イエローの状態となった。この日は風が強くその影響と思われた。
セッションは再開後琢磨はコースに戻ったが、まずはスーパースピードウェイ仕様のシェイクダウンを行うために、ピットインアウトを繰り返した。
昼のランチタイムになる直前に天気予報通りに雨が落ち始め雨の量も多くなったため、路面の乾くのを待たずに15時過ぎにベテラン勢のテストセッションは終了が言い渡された。琢磨は218.392mphまでスピードを上げていたが、16番手で終えている。計測ラップはわずか13周だった。
琢磨は「あいにくの雨になってしまいました。まだコースに出てシェイクダウンの確認事項をしているだけで、本格的な走行はまだまだ。明日のテストでやらなくちゃいけないことがいっぱいあるので、忙しくなりそう」と語って初日を終えた。