アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで2週連続開催の幕開けとなった2021年のスーパーTC2000(STC2000)は、続く第3戦が4月10~11日の週末にコルドバのオスカー・カバレンで争われた。
その土曜クオリファイレースではフランコ・ビビアン(トヨタ・カローラSTC2000)が、日曜のフィーチャーレースでは新型コロナウイルス(COVID-19)に感染し前戦欠場の憂き目に遭っていた王者マティアス・ロッシ(トヨタ・カローラSTC2000)が復活勝利を挙げ、TOYOTA GAZOO Racing YPFインフィニアが週末を席巻。日曜はビビアンも2位に入り、トヨタ・カローラSTC2000がワン・ツー・フィニッシュを飾っている。
依然としてコロナ・パンデミックで厳しい移動措置制限が敷かれる南半球では、強化された渡航制限の影響により隣国ブラジルからルーベンス・バリチェロの入国が叶わず。TGR陣営は急きょ、シリーズを熟知するベテランのエミリアーノ・スパタロを起用するスクランブル体制を強いられた。
その一方で、COVID-19感染により第2戦を欠場したディフェンディングチャンピオンのロッシが復帰し、チームに士気と勢いが戻ると、クオリファイレースに向けた土曜計時予選から病み上がりのコンディションを感じさせないドライビングを披露した王者は、開幕戦で勝利を分け合った宿敵、2019年王者リオネル・ペーニャ(ルノー・フルーエンスGT)に次ぐ2番グリッドを確保した。
土曜午後5時から25分+1周の勝負となったクオリファイレースは、シリーズ独自のハンデキャップ・システムにより予選3番手タイムのマルセロ・チャロッキ(シトロエンC4ラウンジ)と、同4番手タイムを刻んだTGRアルゼンティーナの一角、ビビアンのフロントロウに。
レース直前のシャワーでウエットトラックでの勝負になり、序盤こそFDCモータースポーツのプライベーター・シトロエンがリードを守るも、最終的にはファクトリーカーのカローラを操るビビアンに先行され、2位にはルノー・スポール・カストロール・チームのマティアス・ミラ(ルノー・フルーエンスGT)、3位には今季からプーマ・エナジー・ホンダ・レーシングに移籍した2017-18年シリーズ連覇のファクンド・アルドゥソ(ホンダ・シビックSTC2000)が続く表彰台となった。